未来を見て、 (ページ12)

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じゅういちページ12

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緑「僕は歌も大好きです」

『へぇそうなんや！じゃあさ、今度合唱で歌う365日の紙飛行機歌って！』

緑「はい。朝の空を見上げて今日という1日が笑顔でいられるようにそっとお願いした、どうでしょう」

『すごー！！』

神山先生の歌声は透き通っていた。

照れて笑った姿は可愛い。

皆と笑っている神山先生に助けを求めたのは康二くん。

向「先生、来て！！」

俺も後を走ってついていくと、

『はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ！』

緑「喘息です！これを吸ってください！」

スゥ、と子供が喘息の機械を吸うと、

息は落ち着いて、

スゥスゥと寝息をたてて寝始めた。

神山先生は一緒に着いてきた子供たちに、

緑「喘息は気道の粘膜が激しく反応して起こることです。何もないことでも激しく反応して発作が起きてしまいます。喘息は季節の変わり目、台風の季節や、花粉が飛び回る時期に起こりやすくなります」

小さな子供たちにしゃがんで目線を合わせる。

緑「病気とは大変なことです。決して退屈と思わないでください。安全になるまでここにいてください。ここは安全です。僕もいますし、重岡先生もいます。それに、濱田先生もいます」

急に俺の名前出てきてビックリしたけど。

『でも濱田先生怖いやん』

それはわかるで。

緑「違います！濱田先生は優しいです。濱田先生は人一倍皆の事を考えています。必死に悩んでいます。どうすれば治るかと考えています。応援してあげてください」

紫「神山。これしりょ…なんや」

濱田先生、丁度ええときに来ましたね。

『濱田先生がんばってぇ！！！』

濱田先生は頭に？浮かべとる。

紫「お、おん頑張るっ…」

押され気味の濱田先生が子供に囲まれ答える。

緑「頑張ってください！」

ついでに神山先生も囲んでる一人。

犬みたいに濱田先生に抱きついてる。

紫「わかったからっ…離して…」

やっと解放された濱田先生はよれよれで病室を出ていった。

大変やなぁ。