検索窓
今日:6 hit、昨日:32 hit、合計:223,762 hit

ついに ページ19

哀ちゃんは手を震わせながら封筒へ手を伸ばし『shellingford』の文字を見るなり中から紙を引っ張り出した

「どうしてっ...貴方が私のお母さんの写真とAPTX4869の資料を持ってるの。それに写真に写る場所は、組織の研究室...」

資料と私を見比べながらあり得ないといった表情で問い正す

『写真はベルモットさんから。資料は家から見付けたの』

これで全て辻褄があう

『哀ちゃんの隣に写る二人の男女は私の両親。そして家から見付けたAPTX4869の資料』

「つまり、貴方の両親は」

『哀ちゃんの両親と同じ、ラボの研究員』

ジンやベルモットさんが両親と認識があった事。家から見付かった資料。APTX4869の研究に携わっていた哀ちゃんの母親と一緒に写っている事

まさかと思う気持ちはある。でもこれだけ情報が揃えば否定する術がない

「私が持っているAPTX4869のデータが入ったMOよりも正確でこと細かく書かれた資料だわ」

『でも、本当にその資料で合ってるの?』

まさか家から出てきた資料がAPTX4869に関するものだと簡単に思う訳無いだろう

「いいえ、間違いないわ。この封筒に記されたshellingford__組織から薬の情報を引き出すために必要なパスワードだもの」

『じゃあその資料があれば...』

「完全に元の姿に戻れる薬を作れるかもしれない」

僅かな希望を胸に資料と写真を大切そうに指でなぞる哀ちゃん

哀ちゃんの技術なら絶対に研究はいい方向に進む気がする

少しは役に立てただろうか。対して何も出来てないけど



ずば抜けた推理力があるわけでもない

並外れた動体視力を持つわけでもない

自分の力をおごる程何かあるわけじゃない

それでも皆を守りたいと思った

誰かを守りたいと思う気持ちは偽善なんかじゃない

「...一週間後」

『え?』

哀ちゃんが静かにでもはっきりとした口調で言葉を零す

「一週間後の午後20時、ここへ来てちょうだい。...組織の壊滅を決行する。全て終わらせるわよ」

謝罪→←人生



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (347 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
483人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 感動しました…。 (2021年12月7日 15時) (レス) @page34 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き書いてほしいです(泣) (2021年6月13日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - やばい…気がついたら泣いてた…こんなに素晴らしい物をありがとうございます…!! (2021年5月2日 22時) (レス) id: cf6373e776 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!!!!!!!! (2020年10月2日 20時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 感動しました泣。ジンと夢主が再会してほしいです。(ToT) (2020年6月16日 3時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リンドウ | 作成日時:2018年11月10日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。