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人生 ページ18

手提げ鞄に自宅で見付けた封筒と、ベルモットさんから貰った写真を入れ家を出る

向かう先は阿笠邸。今から行く事は予め伝えてある

もしかしたら今日、全てを知る事になるかもしれないから



『こんにちは』

無事阿笠邸へと着きチャイムを鳴らすと阿笠博士が出てきた

「Aさんか!こんにちは。哀君なら地下に籠っておるぞ」

『地下?』

じゃあ待ってた方が良いよね。邪魔しちゃ悪いし

リビングに通され哀ちゃんを待つ事約10分ぐらい

哀ちゃんが地下室から上って来て私の顔を見るなりバツの悪そうな顔した

「ごめんなさい、待たせてしまったかしら?」

『全然!寧ろタイミング悪い時に来てごめんね』

本当、礼儀正しくていい子だな哀ちゃん

『まだ他にする事あるなら、先にそっちを...』

「じゃあ、一緒に地下に来て」

踵を返すとスタスタ歩く哀ちゃんに疑問を浮かべながら後を追う

地下へ続く階段を降りると研究室のような造りの部屋に入る

「時々、地下室に来てはこのテープレコーダーを聴いてるの...母が私に遺してくれた贈り物をね」

小学生らしからぬ大人びた声と表情でテープレコーダーを愛しそうに見つめている

「良かったら聴いてほしい」

『私が聴いていいの?』

「勿論。貴方に聴いてほしいのよ」

ヘッドホンを手渡され耳に当てると哀ちゃんが再生ボタンを押した

聴こえてくるのは女の人が哀ちゃんに向けたメッセージ

でも暫く黙って聴く内にただ誕生日を祝うメッセージで無い事を知る

<今とても恐ろしい薬を作ってるの>

<ラボの仲間は夢のような薬って浮かれてるけど>

<父さんと母さんはあなた達とお別れしなきゃいけないの>

つまりこの人は哀ちゃんのお母さんであって、それで...シルバーブレッドと呼ぶ薬の研究をしていた

「APTX4869の研究も、元々は両親の研究を受け継いだものだわ。でも作らされていたのは別の薬だけど」

新一君をコナン君に、志保ちゃんを哀ちゃんにしたAPTX4869にした薬を開発したのが哀ちゃん

同じ18歳でどれだけ重い荷物を背負ってきたんだろう

幼児化した二人は周りとハンデがあるにも関わらず前に進んでいる

『哀ちゃんに見てほしいものがある』

手提げ鞄に入れてきた封筒と写真を取り出す

何か知ってるかもしれないと期待を込めて渡したものだったが、返ってきたのは予想外な言葉だった

写真の方を見るなり哀ちゃんは目を見開いて体を震わせる

「お母さん...っ!!」

『お母さん...??』

ついに→←私にとって姉のような人



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- 感動しました…。 (2021年12月7日 15時) (レス) @page34 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き書いてほしいです(泣) (2021年6月13日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - やばい…気がついたら泣いてた…こんなに素晴らしい物をありがとうございます…!! (2021年5月2日 22時) (レス) id: cf6373e776 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!!!!!!!! (2020年10月2日 20時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 感動しました泣。ジンと夢主が再会してほしいです。(ToT) (2020年6月16日 3時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リンドウ | 作成日時:2018年11月10日 6時

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