#14 ページ14
「ねぇねぇ孤鳴君!!私ね、孤鳴君の事、好きなの!!」
『…えっと、ごめん。俺は、クラスメイトとしか思えない。』
クラスの女子は、なんだかんだ言って、彼氏持ちのレッテルが欲しいだけだろ。平均的、又はイケメンであれば誰でも良い。そんな感じに見える。
「俺さ〜、女に産まれてたら絶対燐と付き合ってる。つーか、結婚してる。」
「なんだそれ(笑)」
『勝手に結婚させんなドあほ。お前が俺の趣味に合うわけねーだろ。』
クラスの男子とは、少しずつ話せるようになっていった。けど、ごくたまに干渉しすぎるところもあるから、少し高い壁を作っている。
「燐のタイプってどんなんだよ。」
『俺?えっと。』
『ごめん。俺、人好きになったこと無いからわかんねぇ。』
「なんだよぉ〜!!!」
『しいて言うなら、初恋は母さんだよ。』
「えっ、燐のお母さん見たい!!」
自慢の母親で、僕を一番いとおしく思ってくれていた人。今は、もう居ないんだって考えたら、体の中の臓器が抉られるようで気持ち悪くなる。
『ほら、俺の父さんと母さん。』
「うっひょーー!!!めっちゃ美人!!!」
「本当に日本人なのかよ。そりゃ、燐くんもイケメンだわ。」
『父さんはロシア人で、母さんはれっきとした古風な日本人。』
女子の何人かが父さんと母さんの写真を見ようと近付いてくる。目に映るたび、「綺麗」「美男美女」そんな言葉が聞こえてきて、誇らしく思う。
「……燐くんのお母さん、狐みたい。」
『は?』
「狐みたいに白くて綺麗。」
『あっ、おう。そういうことか。』
父さんと母さん、そして僕の秘密がバレてしまったのかと思い、びっくりした。
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『#14』の話、非公開外すの忘れてました。申し訳ない。
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あずきいろ
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作者名:reon | 作成日時:2018年3月14日 22時