子猫なDSクロスくん！！ (ページ23)

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21.じゃれるページ23

─DS!クロスside─

俺、絶賛ナイトメア達とはぐれてJR内で迷子中。

どうしよう...(汗)

俺は一先ず壁に隠れながら耳を澄ます。遠くから複数の足音と声が聞こえる。

多分、俺たちのことを探してるんだと思う。

取り敢えず、ナイトメアと合流しないと。その為には、今回ばかりは大人しく行動しよう。約束したし。

コソコソと隠れながら通路を走る。二人は何処に居るのだろう。...あ。

通路の曲がり角からソーッと覗けば、見慣れた人物が歩いていた。

クロス「インクだ...！」

俺の友達であるインクがそこに居た。

久しぶりに見たインクの姿。ドリームに騙されてJRに居るインクは、なんど説得しても頑なにここに居続ける頑固者。

仮に立場上、敵同士だとしても友達なことには変わらない。俺はインクが大好きだ！

気付けば俺はインクに向かって走り出していた。

クロス「インクッ！！！！」

嬉しい気持ちがいっぱになりながら、俺はインクに抱きついた。

今は背丈の問題で腰辺りにしか抱き付くことが出来ないが、それでも問題ない！！

インク「は？お前...クロスか？？」

クロス「そーだよ！インク！久しぶり！！！」

いつもは睨んでくるか、冷たい目線しか向けてくれないのに、今のインクは目を見開いて俺を見てくれた。

ただ驚いているだけなのは分かっている。けれどいつもとは違う目で見てくれるだけで、俺は嬉しい！！！

インク「ﾊｯ...！おい、離れろ！！俺に引っ付くな！」

クロス「わっ！？や、やーーーっ！！！」

引き剥がされそうになるも、俺は離れまいとインクの服を握り締める。

クロス「う"～～！やだ！離れないからな！！」

インク「チッ、クソが離れろ！！💢」

クロス「！」

またその目だ。怒りの籠った鋭い目。

昔はそんな目で俺を見なかったのに、ドリームに騙されてからはいつもその目で俺を見る。

いつもドリーム、ドリーム、ドリーム...お前の関心はドリームにしか向いてない。

俺とインクは...友達なのに。

クロス「っ...」

インク「！？な、なんで泣く！？」

クロス「え...？」

あれ...ホントだ。なんで泣いてんだ、俺？

いつものことだろ、インクに鬱陶しがられるのも、怒られるのも、睨まれるのも...なのに今さら、なんで泣いてるんだ...？

ペタンと床に力無く座って、うつ向いて、制御の効かない涙を袖で拭う。