子猫なDSクロスくん！！ (ページ18)

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17.野良猫とおしゃべりページ18

─DS!クロスside─

クロス「♪～～(日向ぼっこ中)」

──ガサガサ

クロス「！」

リビングで日向ぼっこしてた時、外から音がしたので見てみると、窓の向こうに野良猫がいた。

猫『なんだお前』

クロス「えっ？」

誰だ！？なんか知らない声が聞こえた気が...。

猫『お前だよお前』

クロス「えっ、俺？」

てか猫がしゃべった！？...ハッ！もしかして俺も猫だから、猫語が分かるようになったとか！？

猫『お前、パッと見スケルトンだが、オレらと同じ耳としっぽあるな。どっちだ？』

クロス「え、どっちって。スケルトンだけど...」

猫『ふーん』

興味無さげに毛繕いしながら返答する野良猫。お前から聞いてきたのに...。

猫『で、お前は飼い猫か？』

クロス「いや、だから俺は猫じゃないって！飼ってるのは鶏だけ！」

猫『ニワトリ？なんだ食うのか？』

クロス「食べねぇよ！」

猫『食わねぇのに飼うとか、変わってんな～』

クロス「ケビンはそういうので飼ってるンじゃねぇよ！！」

ケビンはナイトメアのペットで、俺らの家族？みたいなので、決して食べる為に居るんじゃねぇし！

それに、普通の鶏なのかも怪しいし...ケビンって。

クロス「はぁ...お前って野良だよな？」

猫『おう、野良だぜ』

クロス「野良って、楽しいのか？」

猫『半々だな。気ままに散歩、気ままに昼寝、好きな時に好きな所に行ける。自由な生活ができる』

猫『けど危ないこともある。車に轢かれそうになったり、飯を奪い合ったり、ニンゲンやモンスターに虐められたり、暑さでやられたり、寒さでやられたり』

猫『ま、オレたち野良には飼い猫みたく守ってくれる存在が居ないからな。その分、危険も沢山だ』

猫『そのせいで死んだヤツも沢山居る』

クロス「そっか。やっぱそうだよな」

俺たちモンスターやニンゲンののせいで死んでいく動物は沢山居るんだよな...罪悪感でソウルが痛くなる。

猫『ま、それも自然の摂理ってやっだ。この世は弱肉強食だからな！だからそんな顔すんな』

クロス「！うん。ありがとう」

猫『じゃ、オレはもう行くな』

クロス「あ、うん！じゃあな～」

野良猫はそのまま茂みの中へ入って行く。シーン、と部屋に静寂が訪れる。

クロス「...」

ケビン「コケッ！」

クロス「...ケビン」

あの野良猫がいた場所をぼーっと見つめていると、ケビンが寄ってきた。

クロス「...」

ケビン「コケッ？」

なんとなく寂しくて、ケビンを抱き締めてソファーに寝転がった。ケビンに嫌がる素振りは見えない。

クロス「おやすみ、ケビン」

ケビン「コケッ」