元帝光中バスケ部の彼はキセキの世代に狙われてますパート2 (ページ23)

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過呼吸ページ23

黄「夏希っち！！」

黄瀬が夏希に駆け寄り強く抱きしめる。

青「....テメー、これ以上夏希に何か言ってみろ。二度と表歩けなくすんぞコラァ」

青峰が島谷の胸ぐらを掴もうと手を伸ばした。その手を咄嗟に抑えたのが赤司だった。

赤「やめておけ。試合に出れなくなるぞ」

青「あぁ？んなこと知るかよ！！こいつが夏希に何したか見てただろーが！！！！」

赤「知ってる。だけどな、お前だけが怒ってるわけじゃない」

島「っんだよ、お前ら！！！どうせ、お前らもアイツにいいように使われてるただの道具だろ！！！なのに、アイツ庇うのかよ！！」

赤司がそっと青峰の手を離し、島谷に近づく。

赤「.....こっちはハラワタ煮えくり返ってて、君に何をするかわからない。だから、あまり刺激しない方がいい」

島「っ！！！！！！」

赤司の殺気に島谷は全身に悪寒が走る。

黄「二人とも！夏希っちが！」

青峰と赤司が振り返ると、涙を流しながら過呼吸になっている夏希の姿があった。

青「夏希！！！」

赤「場所を変えよう」

三人はその場を立ち去った。その後ろ姿を呆然と見つめるしかない島谷だった。

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救護室

黄「夏希っち！！しっかりするっスよ！」

『っは、っは、っは、っは』

夏希の呼吸は乱れ一向に落ち着く気配がない。

青「っクソ！！どーすりゃいい！」

赤「亜希さんに連絡は入れたから、もう少ししたらくると思う」

黄「夏希っち、ゆっくり呼吸するっスよ」

黄瀬は夏希の手を強く握っていた。

暫くして、救護室の扉が勢いよく開く。
そこには、服も髪も呼吸も乱れた亜希と、黒子の姿があった。

亜「夏希！！！！！！」

亜希は夏希に駆け寄り呼びかけるが、夏希は呼吸を乱したまま。

黒「夏希くん」

青「....悪い。俺たちが駆けつけた時のが少し遅れたせいで...」

亜「......詳しく話を聞かせろ」

先程あったことを全て亜希に話した。

亜「......」

赤「俺たちがもっと早く駆けつけていれば..すみませんでした」

赤司が深く頭を下げる。

亜「....別にお前たちのせいじゃないだろ」

赤「...」

亜「.....まぁ、いずれこうなるかととは予想していた。....夏希にとって、一番辛い壁にぶち当たっちまったな」

『に、さん..っは、っは』

亜「夏希！！」

『僕、っは、っは....は化け物...なのっ？』

亜「っ！！.....あぁ」

青「あんた、何言ってー」

亜「もう、ここまできたら正直に自分と向き合ってもらうしかないだろ」