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土曜日。
軽い足取りで目的地へと向かう。
今までと違うのは向かう部屋が本田家ではなくシルクの家だということ。
"みんなも呼んどくから、13時くらいに来て"
そう言われてたのにマンション前で時計を確認すると12時。
…時間間違えた。
時間を潰そうにも場所が思い当たらない。
とりあえずと思いシルクにメッセージを送る。
"時間間違えて…もう着いちゃった"
相変わらずすぐ既読がつくと、
"ロック開けるから上がっておいで"
インターホンを押すと、はーいという声と同時にすぐエントランスが開く。
何も言わないのも失礼なのでカメラ越しに見てるだろう彼にペコっと一礼をすると、長い廊下へと進んだ。
シルク「おはよ、気合い入ってんな(笑)」
片手にポケモンカードの束を持ったシルクがドアを開けてくれた。
A「気合いとかじゃないけど…(笑)あ、お邪魔します。」
シルクの家に来るのは初めて。動画で見ていても何か緊張してしまう。
好きなとこ座ってて、とお茶を注ぎに行ってくれるけど正直落ち着かない。
友達といえど、動画を毎日見てるウオタミでもあるんだから、やっぱり色々見たくなってしまう。
A「ちょっと部屋見てもいい?触ったりしないから!」
シルク「全然良いよ。完全に男の趣味の部屋だけど(笑)」
…分かってないなあ。
A「ファンからしたら画面越しで見てる部屋が今目の前にあること自体奇跡なの!」
そーいうもん?(笑)と笑いながら、シルクはお茶を持ってきてくれた。
シルク「ほら、そこのウオタミさん。一回こっち来て座ろうよ」
んなの別にいつでも見れるよ、そう言って手招きする。
…そういう事でも無いんだけどな。
思い浮かんだ言葉を飲み込むと、大人しく隣に腰掛けた。
シルク「今日俺すごい楽しみだったんだよね。A節をまた聞けるもんな」
A「節って言うのやめてよ(笑)」
LINEしていたおかげか、いい意味で気遣う事なく話せていた。
褒めてんだけどなー、と悪戯っ子のような笑みを浮かべたシルクは携帯の通知に目を移す。
シルク「お、みんなもうすぐ来るって。今日はダーマが来れねえから5人だな。」
残念。ダーマくんにも会いたかったな。
そう思っていると、
シルク「…なあ、モトキのどこが好きなの?」
少し上から降ってきた急な質問に目を見開いた。
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みーみ。(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!嬉しいです! (2022年9月12日 1時) (レス) id: c7074f5561 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - これからも更新頑張って下さい!応援してます!! (2022年9月11日 10時) (レス) @page15 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーみ。 | 作成日時:2022年9月6日 21時