黄金の弾丸 (ページ3)

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第二話鐘が鳴るページ3

ジョルノは昨日フーゴに言われた通り、大人しく組織のアジトの一室で書類仕事をしていた。内容はどれも物騒で、常識人が見たら卒倒しそうなものばかりだった。

「……」

机には「偉大なるジョジョに」とミスタの文字で書かれたメモとコロネが置いてあり、ジョルノはそれを見て昔、共食いだの何だの言われたことを思い出して微かに口角が緩んだ。

"なんかこう、ジョルノがコロネを食べると共食いみたいだよね"

そして、彼の記憶には今もなお眠り続ける少女のあどけない顔が浮かぶ。

彼はもう、何も失いたくなかった。これ以上、目の前で誰かに消えてほしくなかった。

ただ、それだけで十分だった。今の椅子に腰を下ろすための犠牲は、かつて15歳だった彼には余りにも残酷過ぎた。

そして、過去を振り返るのを遮るかのように、机に置いている電話がけたたましく鳴り響いた。

回想の邪魔をされたことに苛立ちを覚えたものの、彼は落ち着いて受話器を取った。

「ジョジョ！早く病院へ来てくれ！」

「何かあったんですか？ミスタ」

「良いから早く！！」

ミスタの切羽詰まったような雰囲気に、ジョルノは嫌なことを考えたがーー杞憂に過ぎないことを願った。

ーーどうか、彼女に祝福を。