第六話 ページ8
「どうだったんだ？あそこのリストランテ」
「正直今は何食べても美味しいんだよね…まともなご飯なら」
「そんなに金に困ってたのか？」
「一人でいると、どうしてもケチるの」
良くない癖、と嘲笑する。
カフェなどには入る割に食事にはあまり金をかけない。とりあえず食べれば良いのだ。
「良かったな、これからは三食つくぞ」
ポンポンと頭を坊主頭の男ーーホルマジオに撫でられ、「触んな」と言っておいた。
「私、人に触られるの嫌いだから」
「その能力で？」
「？理に適っているじゃない。人に触られたくないから、人が触ってはいけないモノに成る。」
「あー…」
確かに、と全員に神妙な顔で頷かれたので吹き出しそうになった。
「ま、仕事の時は触るしかないけど……。…でも、ボスにすら私のことを覚えてもらっているかわからないの」
すると、「ボス」という単語を聞いた瞬間、沈黙が流れた。
「？」
何か、それこそ、「触れてはいけないこと」に触れてしまったような、悪夢を思い出したような顔でーー
「次はオステリアにでも行くか？歓迎会も兼ねて」
そんな空気をリゾットが裂いた。
「お、そうだな」
「この前行ったところはやめろよ、酒が不味い」
その言葉によってまたワイワイと会話が再開されたものの、私はひと時の静寂、又はーー悪魔が通ったような沈黙の謎が分からなかった。
終わり
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茜(プロフ) - そう言っていただけると励みになります…！ありがとうございます！！ (2019年5月13日 18時) (
レス) id: 864d8b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫羅那＠お絵描き部(プロフ) - 頑張ってください！！！応援しています！！ (2019年5月13日 18時) (レス) id: 824c90f62e (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - えっえっありがとうございます…！！更新遅いですが頑張ります…！！！ (2019年5月12日 22時) (レス) id: 864d8b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
六つ子LOVE親衛隊(プロフ) - 最高の小説じゃァないか！更新頑張って下さい！ (2019年5月12日 22時) (レス) id: 142bd89f3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜 | 作成日時：2019年5月4日 3時
