支配欲 *国木田独歩 ページ8
「小娘」
「・・・!」
ビクリと体が震えた
誰もいない廊下で呼び止められ、体を振るわせる
そんなこと構わずに彼は私の肩に手を置くと囁いた
「なにを太宰と話していた」
低く問われた声は怒りを含む
それは幼少期に受けてきた暴力と共に投げ捨てられた言葉の冷たさにそっくりだ。
「マフィアの情勢の動きを、だけど」
声は、震えてないだろうか。
私の答に満足したのか、彼は、そうか、と蕩けるように笑い私の髪を一房掬い口づける
「怖がらせたか、すまない。だが、貴様が他の男と話すのが悪い。わかるな?」
「・・・うん。独歩さん」
「いい子だ」
付き合うようになってから、彼は変わった。
私が他の人と話すのをよしとしない
私の行動の自由を制限する
撫でられる手に愛情は感じるんだ
だけど、それは異様に重い
潰れてしまいそうで、怖い
「今日も早く家に帰れ、くれぐれも男と話すなよ」
「・・・わかってる」
「俺も早く帰れるように努力しよう、お前は、Aはいつものように待っているんだぞ?」
「・・・あぁ。」
私の答に満足そうに頷き、彼は一つだけ唇を落とすと社員室へと消えていく
いつものように、それはベットの上におかれた手枷を嵌めて待っていろという意味
私は知らず知らずに手の平をにぎりしめた。
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霜月白雨@ヤンデレ(プロフ) - これってフラグ立てたほうがいいですよ。あと、孕めばいいとかキャラヘイトです。 (2017年8月13日 16時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
くるり(プロフ) - もしよければ綾辻行人のヤンデレがみたいですよろしくお願いします (2017年5月23日 23時) (レス) id: 25ebce1681 (このIDを非表示/違反報告)
楓歌@兎 - 心臓を撃ち抜かれた (2017年4月6日 1時) (レス) id: c345bfe63e (このIDを非表示/違反報告)
にこにー - みんな、サイコー!大好きです! (2016年12月9日 23時) (レス) id: e742db83de (このIDを非表示/違反報告)
詩織(サブアカ)(プロフ) - 文豪のヤンデレ意外と萌える♪ (2016年10月18日 21時) (レス) id: de4c5f7079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:秋の月に上る龍(ころころ変わる名前) | 作成日時:2016年7月21日 9時