その文豪達、ヤ ン デ レ につき。【短編】

嫉妬　中島敦 ページ1

最近、なんか敦が変だ
私の気のせいかも知れないけれど、他の人間を見る目が怖い



「敦｣
「なぁに、A｣



ねっとりとした絡み付くような声音に思わず足を止める
いつもの、敦じゃない見たいだ
最近ずっと･･･。


「一緒に、御飯でも食べよう、奢るよ｣
「ほんと！？じゃぁ僕お茶漬けが食べたい｣


一緒に行こうか！何て言いながら自然な動作で指を絡める
前はこんなことなんてしなかったのに。
敦の守護霊である二頭の虎が獲物を見る目で私を眺めた


ーーーーーーー


敦sid



最初は、そんなに思ってなかった
何処か心の余裕があったんだろう

Aは僕を一番に思ってくれてるなんて、さ。
僕はAと一緒に過ごして来たんだから僕が一番Aを知ってるっておもってた


だけど、Aは芥川ともモンゴメリとも知り合いで、
そう思った途端なぜか言いようのない感情が溢れ出す


「ずるい｣
「敦？｣
「あ、ごめん！なんでもないよ！｣


心配そうに見つめるその表情
きっと僕以外にもやってるんだろうなぁ。

そう思うだけでそいつらを･･･。

ううん、やめよう、今はAとの時間を楽しもう



「A｣
「？｣
「気をつけてね｣



僕の扱い方に

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