人魚姫

人魚姫０４　ガヤさんサイド ページ6

「またか…」藤
何度見てもわからない…
彼の想い人は…彼を苦しめているのは誰なんだろう…
わかれば、そいつのところに行ってぶん殴りに行くのに…
……彼は、どうしてあんなにも男を想うことが出来るのだろう…？
普通、男だったら女を好きになるはずなのに、なぜ、彼は男を好きになったのか
あんなに苦しむくらいなら、好きにならなければいいものを…
……違った、何でその人を諦めようとしないんだろう…
告白も出来ないような人だったら、そんな人じゃなくて、もっといい人を見つければいいのに
そうすれば、泣かなくて済むはずなのに…
未だにわからない、伝わらないって諦めているのに
なぜ、その人を想い続けるのだろう
わからない、わからな過ぎて、逆に泣けてくる
俺が泣いたって、彼の苦しみが和らぐわけでもないのに…
「ハァ〜…」藤
俺は『普通』だからわからないけど
『普通』じゃなかったら…彼の苦しみがわかるのだろうか？
……誰かに相談しようかな？
そうだ！！一人で悩んでいる暇があるんなら、誰かに相談すればいいのか！！
「よし！！そうと決まれば…！！
　さっそく渉にメールを…！！」藤
あっ、そっか…
渉…今日、舞祭組の仕事があるって言ってたっけ…
「う〜ん…ってことは…北山か、タマか…」藤
どっちがいいだろう…？
タマは、めんどくさがり屋だし…
北山は、器小っちゃいし…笑
「よし、北山だな」藤
’’相談したいことがあるんだけど…’’
よし、送信っと…
これでよし…
ピロリン♪
おっ、返って来た！！
ってか、早くね？
「え〜と、オッケー！！じゃあ…新宿のジョ○サンで待ってる！！
　って…」藤
デートでもすんのかよ…汗
まっ、いっか
誰かに話したら、このモヤモヤも消えるだろ！！
そうと決まれば、準備準備…
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