【HxH】私の捕食対象は。4【キルア】

最後の軍資金 ページ39

「宝石を含めて残り約9千万


これが正真正銘最後の軍資金だね」


コクリと頷くAの横で、さっきのお返しとばかりに「まだレオリオのライセンスがあるけど」とキルアが呟いた


―――――


伝言サイトの情報提供料は1500万


上手く情報が手に入れば、その1人を捕まえて他のメンバーについて吐かせる


「名付けて芋づる作戦！」


ゴンのやる気は十分だ


「芋づる作戦いいけどさ・・・


問題は、情報の条件を限定してもガセネタはとめどなく出てくるんだよね


意図的な偽証は勿論のこと


見間違いってのが厄介だぜ」


「いや、それはある程度絞れると思うぜ


目撃者がどこで蜘蛛を見かけたかによってな


敢えて伝言サイトには場所の情報を流さないんだ


その上で、ヨークシンで見たって情報が入れば、本物の可能性が高いだろ？」


「確かにね


でも、蜘蛛がまだここにいるって保証はないよ？」


頭の回る2人がいると口論が耐えない


でも、これはいい事だ


あーでもないこーでもないと話す中で最終的にいい結論が出てくることも多い


しかし、今回は時間が惜しい


『それに関しては、私が保証するよ


彼らの目的は地下競売の商品の中のどれかのはずだから


被害が出ていない今、まだ動いてないと思う


つまり、潜伏期間中だね


まだ、この街のどこかに隠れてるよ』


このくらいの手助けなら、許されるだろう



―――――



ホテルに戻って情報提供を伝言サイトに書きに行こうと話がまとまり歩いていると


見慣れない市場に出た


『楽しそう！ちょっと見てもいい？』


「行こう！！」


ここはとんでもない人混み


皆から離れるわけにはいかない私は乗ってくれたゴンの手を取り走った


「なんだろ


品物全部に変な紙が付いてる」


ここは値札競売市


規定時間までにいちばん高い値段をつけた人が落札する


要は紙に書くタイプのオークションだ


でも、こういう所に私好みの掘り出し物が眠っていたりする・・・


「キルア、ちょっとAお願い」


「ああ


ほら、手」


『え？！あっ、うん』


くじら島にいた約ひと月で、なんだかこう、キルアに対して今までと違う感情が混じり始めた気がする


手を繋ぐのも、ゴンの時とは少し違う


なんかこう、ふわっとした感覚になるというか・・・


頭が回らなくなるというか・・・


そこまでで、考えるのをやめた


『嘘・・・ゴン、それいくらになってる？


私買う！！』

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