私のクラスの不登校くん。 (ページ23)

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「負けた～…」

「おっしゃ！！」

あともう一歩で勝ちそうだったのに負けてしまった私と、隣で無邪気に喜ぶ笹川。
これで笹川の言うことを聞くことになる。

「言うことを聞くか……うーんとね…」

笹川は自分の唇に人差し指を当て考える。

「あ、今から俺とデートね」

「でーと！？」

“デート”と言う言葉に思わず、びっくりして顔を赤くしてしまう。

「う、うん。良いよ…」

「じゃあ、今から俺のこと涼ね」

「え、嫌だ…！！」

まさかの好きな人を呼び捨てで呼ぶとか恥ずかしくて言えないかも……

「え、じゃあここでキスするよ？」

「涼……」

キスだけは絶対に嫌だったため、速攻に彼の名前を呼んだ。

「こ、これで良いでしょ！」

私はぷくぅっと頬を膨らませると、涼は微笑んで、ツンツンとつっつく。

「かわいっ…」

「？なんか言った？」

「別になんでもないよ」

彼は何かボソッと言ってたような気がするが、首を振った。