十三話 ページ13
翔吾side
これは…
彩「ちょっとだけ待っててね。すぐ作るから」
一体…
彩「冷蔵庫勝手に開けるねー?」
…どういう状況なんだろうか…
彩「…おーい。
放心してるけど、平気かー?」
そう立花が俺の目の前で手を振った瞬間、現実に引き戻された
そうだ、そうだった思い出してきた…
確か立花がお礼として晩飯を作るっていうから、今立花がキッチンにいるんだった…
料理センスが独特な俺に変わり、今俺が一人暮らししている家のキッチンに立花が立っている
彩「結城って何かアレルギーある?」
翔吾「え、えぇっと…チョコレートぐらいだな」
彩「ん。じゃ今から作る料理は大丈夫そうね」
そう言いながら冷蔵庫から取り出した食材を洗ったり切ったりして、手際よく準備を進めている
…これだけなら俺は感嘆の声を出すだろう
しかし、今の状況がちょっとイレギュラーなのである
立花の服装だ
さすがにあのコートを着たままは不便なのと、俺のスピードで走らせたせいで汗が滲んでいる立花に風呂に入ってもらった。その時に俺の服を一時的に貸しているのだが、コート同様かなりブカブカ
服として機能はしているが、鎖骨がかなり見えているし、手の平もほぼ見えない長さなのだ
そしてズボンも一緒に貸したのだが、それも機能はしているがやはりブカブカ。足が隠れている
そして髪を降ろしていて、その降ろしたすこし緩めの髪を、俺から見て右側に全て持ってきている。
…なんか…なんというか…
彩「そろそろできるから、あとちょっとだけ待っててね」
(新妻感スゲーなっ!!!!)
さっきのセリフで結構笑ってたけど、さぁっ!!!
湯上りで男物着てるとか凄く心にくるものがあったんだけど!!!怖い怖い!!何か色んな意味で怖い!!
彩「…っと。出来たよー!」
そう言って持ってきた料理を見たら、かなり上手い出来栄えだった
翔吾「…立花ってさ、料理得意な方?」
彩「んー…まぁ家庭科の授業が好きだったから、その影響?みたいなので…」
家庭科の授業でそんな上手くなるもんか!!!
と、熱烈にツッコミたいのを何とか堪え、その料理を一口パクッと食べた
翔吾「…うっま!!」
彩「本当?やったー!」
これはガチで上手い。少なくとも俺が作る料理の百倍は上手い。
最近はあまりにも料理がひどすぎて、弟に来てもらってたからなー…
ありがたいかぎりだ。
彩(……美味しそうに食べるなぁ)
28人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未麗 - びっくりするくらい面白いです! (2022年3月13日 21時) (レス) id: 662d0a9b46 (このIDを非表示/違反報告)
春 - この作品大好きです。更新頑張ってください! (2021年10月24日 17時) (レス) @page21 id: 1a52a06ab6 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - この作品好きなので更新待ってます! (2020年5月9日 21時) (レス) id: 62402bd543 (このIDを非表示/違反報告)
世羅 - 少し彩の性格と口の悪さが・・・だけど新鮮で面白いです (2020年4月5日 21時) (レス) id: 635a6689c3 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん - とっても、おもしろいですね!もう更新しないのですか?悲しいです。。。私は、更新待ってます!頑張ってくださいね! (2019年11月22日 19時) (レス) id: 65a8024b6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:私の番です | 作成日時:2019年9月28日 16時