【REBORN！】絵描き少女の不幸体質 Ⅰ (ページ15)

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不幸体質＊思わぬ出会い＊ページ15

今日は1年生の入学式の日だ。
勿論、2年生の私は学校がお休みだ。
3年生や4年生である恭弥先輩と草壁さんも参加しなくてもいいのだが風紀を乱されると困るから、と言う正直言ってどうでもいい理由で参加している。

馬鹿らし、と思いながらこの頃買ってもらったばっかりである意外と気に入っているスニーカーを履いてブラブラと歩く。

因みに小遣いとして5万貰った。
ウチの母さんの金銭感覚が不安で仕方ない。
まぁ折角貰ったんだしこの際、読みたかった本を買い漁るかな、とこれからの予定を立てて歩いていくと後ろでドタッと転ける音が聞こえた。

…これって絶対振り返ったら面倒ごとに巻き込まれるタイプだ。
経験上わかる。何せ、不幸体質だからな。

…まぁ、ここで助けないのも人としてどうかと思うし…
はぁ、と1つ溜息を漏らし後ろを振り向くと紫色の髪を二つ結びにした可愛らしい女の子が泣きそうになっていた。

「グスッ…」

…訂正、泣いた。
これだから、子どもは…
そんなことを思いながら手を差し伸べるともっと泣き出した。
何気に酷いな、このガキ。

「……ケーキ」

そういう少女の前には潰れた可愛らしい箱があった。
恐らく、ケーキ屋の箱で転けて潰してしまったのだろう。
幸いというか、少女には怪我はなく命を落としたのはケーキだけだった。
……御愁傷様、ケーキ。

…私の今の財産→5万
ケーキくらいなら余裕で買えるであろうお金を所持しているのだ。
ここで泣く幼気な少女を泣き止ませる方法はケーキを買い与えるくらいしかないだろう。

…全く。面倒なことに巻き込まれた。

「ナミモリーヌに行くよ」

また、1つ溜息を漏らして私より何センチか小さい少女を抱きかかえた。
私の怪力なめんなよ。

＊思わぬ出会い＊
てか、名前聞いてないな…