【Ki】『私、バイトなんで。』take21

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Fuji







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北山とは別々になったタクシーの中で、






LINEにメッセージが来ていることに気付く。







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玉【時間できたら、でんわちょーだい】





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何だか良くない予感を察した俺は、






すぐにタマへ折り返す。





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3コールもしないうちに出てくれた。






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それはいいとして、






言葉尻がいつにも増して曖昧、






ボソボソとタマが言うことには。





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藤「…え、」







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藤「北山ちゃんが、今日の出勤を断られた…？」









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玉『…うん』





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玉『午前中に電話がかかって来てさ、』








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玉『誰からとは教えてくれなかったけど、その電話が終わったら、』







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玉『「今日、休みになった」って…、』







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玉『…絶対、局の人からだよね』








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今、タマがどんな表情をしているか。







嫌でも感じ取れた。









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俺は差し障りのない相づちを返すしかない。







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と、同時に。






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おそらくタマも勘付いているだろうこと。







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北山ちゃんの面が、われている。






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そして、それが示すこと。







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この件は、週刊誌ごときに収まって、






簡単に終息してしまうようなものじゃない、






って、こと。





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