【Ki】『私、バイトなんで。』take16

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Fuji













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北山は、わかりやすい。








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北「……。」









今のこいつを音で表すなら、『ムスッ』。








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北「……ﾁｯ。」







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北「……『知りません』って何だよ、『知りません』って」







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北「……だから俺はどうしたって聞いてやってんじゃねぇーかよっ」









つまんなそうに下唇を突き出し、






黙々と着替えながら、






時折舌打ち混じりに何かぼやいていた。









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北「……俺だってあんなやつ、もう知るかっつーのっ」









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また北山ちゃんと何があったか知らないけど、






昼休憩明けの北山は一層よろしくないオーラ。








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でも、だからお前がそれでどうすんだよ。






って、ツッコんでやりたかったけど、






とばっちりは嫌だからあえてのスルー。







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「「…………」」









俺を除くメンバーも、特に、






今の北山につっかかろうとするやつは、






いなかった。









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まさに触らぬ神に祟り無し。









俺らの中で北山はたまにそういう、






ちょっと残念なポジションだからな(笑)









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また、中でも一番に帰り支度を整え、






優雅に脚を組んでスマホをいじるタマ。









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元カノが今カレと、






何だか上手く行ってないこの状況を、






ぶっちゃけどう感じているのか。








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なんてお節介なことを考えていたら。






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玉「俺、先に車行ってるねー」









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荷物を持って、颯爽と控え室を出て行った。








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