検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:84,333 hit

10.お届け物(1) ページ11

乙骨side



「ただいま戻りました」


「おかえり〜!って2人ともどうしたの?」


伊地知さんがいつもの場所まで送ってくれた。



そこに五条先生が迎えにきてくれていた。


きっと帷を何者かが降ろした時点で伊地知さんは五条先生に連絡を入れていたんだろう。


「まぁいろいろありまして…これを五条先生にと、女の人に頼まれました」


「え、僕に〜?なんだろ、ファンの子かなぁ!」


僕たちのテンションが低いことを心配して、わざと五条先生はふざけてくれている、そう感じた。


だが、そんなおふざけもすぐになくなる。


「伊地知、どういう事?」


白い制服をぎゅっと握りしめた五条先生は、初めて聞くような低い声で伊地知さんに話しかけた。

それと同時に包帯を乱暴に外す。


「どうと言われましても…!えーっと、その…」



伊地知さんは本当に何も知らないから少しかわいそうな気もしたが、僕も真希さんも何も言葉を発せられないぐらい、五条先生の圧が怖かった。



「もういい。今日の授業は自習だ」


くるっと後ろを向き、五条先生はそのまま校舎の方へ歩いて行った。



「な、何だったんだ今の?」


僕もわかりません、と言いたいけれど、言葉が出ない。



伊地知さんに関してはガタガタと震えている。



ふと下を見ると、さっきのメモ紙が落ちていた。


五条先生、気づかなかったんだ。


僕はメモを拾い上げる。


「僕、届けてくる!」


「おい、今行くのはジサツ行為だぞ!」


「でも、きっと大事な物なんだ。伝言もあるし、今行かなきゃダメなんだ!!」


「かっかっこいいです!!」


「伊地知なに感動してんだよ!」



気付けば僕は走り出していた。

11.お届け物(2)→←9.甘い日常



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (51 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
163人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

yoku(プロフ) - 鬼滅より呪術派さん» 私もどちらかといえば呪術派ですね😚 (2022年12月24日 23時) (レス) id: 39058f50de (このIDを非表示/違反報告)
鬼滅より呪術派 - (゚∀゚)アヒャ (2022年9月13日 10時) (レス) @page10 id: e04f466ec6 (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 花梨さん» 登録、させていただきました!!!私も更新、楽しみにまってます! (2022年6月6日 23時) (レス) id: ea5a80f8a8 (このIDを非表示/違反報告)
花梨 - yokuさん» はい! 題名は、《呪術廻戦》孤独な愛情と言います。 (2022年6月6日 16時) (レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
yoku(プロフ) - 花梨さん» そう言っていただけるととても嬉しいです!!はい、ぜひ読ませて頂きたいです!!! (2022年6月6日 9時) (レス) id: ea5a80f8a8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yoku | 作成日時:2022年5月29日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。