第十二話 夢見る島1 ページ7
ー翌日ー
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吾郎が数分前にAの部屋のドアをノックする
A「どうしたの吾郎?まだ出発には早いよ?」
吾郎「あー、その…何だ、俺はいいから寿也の見送り行けや」
A「え…でも」
吾郎「いいから行けって…暫く会えないんだからさ」
A「っうん…ごめんね吾郎」
吾郎は優しく頭を撫でる
吾郎「気にすんなって!それよりお前は出発一ヶ月後だろ?待っててくれ…な!」
A「うん!…ありがとう吾郎」
Aは走って家を出た…それを見送る吾郎
吾郎「何だろうなぁ…娘を見送る父親って気分だな…(ま、寿也ならAを任せられるか…)でもなぁ…俺の妹がぁぁ!!」」
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時間が来て吾郎は玄関で靴を履いていた
吾郎「じゃあ行ってくるよ」
桃子「ちょっと本当にいいの…車で送るわよ?」
吾郎に桃子がそう声をかける。これから吾郎は海堂野球部の合宿に向かうのだった
吾郎「いいよ。またガス欠にでもなったら敵わなねーから」
桃子「なっ何よ!そんなに根に持たなくてもいいでしょ!?」
英毅「おっ行くのか吾郎…あれ?Aは?」
吾郎「Aなら、俺が見送りはいいから寿也に会いに行けって言っといた」
桃子「え!?そうなの?」
吾郎「あぁ…暫く会えねぇんだ。俺への見送りは済ませて早く寿也の所に行かせてやるのがAの為だと思っただけだよ」
桃子(本当にもう…でも、Aの事になるとお兄ちゃんになるのね…そこは昔から変わらない)
英毅「半年近く帰ってこられないんだって?」
吾郎「海堂で野球やる以上そのくらいは覚悟してたさ」
玄関に集まる家族を不思議に思い真吾がきょとんとした表情で立ち上がった吾郎を見上げる
吾郎「じゃあ行ってくる。母さんとAの事頼んだぞ真吾」
真吾「?…うん」
吾郎「じゃあな」
吾郎は軽い挨拶をし家を出ていくのを見届けた真吾は不思議そうに桃子を見上げる
真吾「ママ?ゴローお兄ちゃんどっか行っちゃうの?」
桃子「っ…うぅ」
英毅「…バカ」
吾郎はもう自分の目標に向かって一歩踏み出し、一ヶ月後にはAも家を出る事を考えると桃子は涙を流し英毅が桃子の肩を優しく手を置く
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作者名:勿忘草 x他1人 | 作成日時:2017年2月24日 22時