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案の定、仕事中にも関わらず注目の的。
淡々とキーボードを打つ私に向けられる無数の疑惑の視線。
“ダニエルくんと兄弟だったんだ。複雑じゃない?”
“ミニョンさんと付き合ってんじゃなかったの?”
“浮気?”
...そうだ。
私は社内ではミニョンと付き合ってることになってるんだった。
朝からほとんど喋らない私に痺れを切らしたユナが話しかけてきた。
「あんた大丈夫?」
『...何が?』
「朝大変だったみたいじゃん。」
...あの後意を決して社内に戻った時には、既にガラスの貼り紙はすべて取り除かれていた。きっとミニョンが剥がしてくれたんだろう。
ただ、こういう噂は広まるのが本当に早い。
その後で出勤してきたユナでさえもこんな様子だ。
『...うん。なんか色々ごめんね?』
「Aが心配。顔色悪いよ?」
『...大丈夫だよ。落ち着いたらきちんと話すね。』
果たして落ち着く日なんて来るのだろうか。
このままこうして後ろ指指され続ける?
大丈夫なんて自分に言い聞かせているけど、正直この先が不安で堪らなかった。
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悲運は重なるもので。
その日の夜、出張を終えたダニエルはスーツのまま私の家にきた。
噂は誰かから聞いたのだろう、玄関の扉を開けるやいなや勢いよく私を抱きしめた。
『ダニエル、』
「ごめん。」
目が合うと、噛み付くようなキスをされて。
苦しくなって彼の胸を叩くとゆっくりと唇が離れた。
なんで、そんな哀しそうに笑うの?
「ヌナ、俺さ、」
『待って、』
何となく、嫌な予感がしたんだ。
「海外に転勤になった。」
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(※お話がいっぱいになったので次へ移行します。)
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碧花(プロフ) - ジェファンのくだりはつい吹いてしまいました笑笑オーケーオーケー笑笑 (2018年1月28日 17時) (レス) id: 61408c53b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - (名前)みーさん» コメントありがとうございます!!お話がいっぱいになってしまい次に移行しますがそちらもよろしくお願いします(>_<) (2017年11月5日 19時) (レス) id: c07f0270bf (このIDを非表示/違反報告)
(名前)みー(プロフ) - もう、ミニョンもダニエルも素敵すぎて一気に読んでしまいました!更新楽しみにしています!! (2017年11月2日 8時) (レス) id: 9c0d41724e (このIDを非表示/違反報告)
YES。(プロフ) - ぽーるさん» ありがとうございます!!!! 頑張ってください:) (2017年9月15日 20時) (レス) id: 372597b041 (このIDを非表示/違反報告)
ぽーる(プロフ) - NANAさん» はじめまして!コメントありがとうございます^ ^ まだ結末はどうなるかわからないですが、ご期待に応えられるように2パターン落ちで考えてみますね!挫折したらすみません>_< (2017年9月11日 21時) (レス) id: 5df4813f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽーる | 作成日時:2017年8月19日 16時