あなたが幸せなら。【アナタシア】

人見知りですが愛を誓います。【りおん】 ページ16

…りおんSiDE

いま、とてつもなくそわそわしています。りおんです。

今日はAさんと付き合って3年。未だにお互い敬語だし、どっちも人見知りで、話すのも苦手で…最近やっと仲良くなったんじゃないかなっていう感じです。…本当にカップルなのでしょうか。

ちなみにですが、未だに襲ったことはないです。せいぜいキスで止まってます。うわ、恥ずかしい。

そんな俺ですが、今日プロポーズしようと思っています。外だとお互いになんか恥ずかしいと思うので、今日はお家デートです。

実はいま、Aさんと夜ご飯を食べています。俺の好きなオムライスをAさんが作ってくれました。めっちゃ美味しい。

食事中そこまで喋るわけではないので、頭の中で考え事しててもバレません。いや、バレないでほしいです。

「…あ、あの、りおんさん」
「っ！ あ、はい…」
「オムライス、まずくないですか…？大丈夫ですか…？」
「えと、めっちゃ美味しいです」

よかった！と目を細めてにこやかに笑う彼女がかわいくて、ついつい目を逸らしてしまう。これだからヘタレは。

そんなこんなで食べ終わり、一緒にお皿洗い。何も喋らなくても意思疎通ができるの、逆にすごいと思うんです。

そしてお皿洗いも終わり、「話したいことがある」とリビングにAさんを呼びました。向かい合って座っています。ああ…緊張…はあ…

「Aさん」
「…はいっ」
「えっと…」

言葉が出てこない！ので、先に指輪を出すことにした。

「えっ…！」

目を見開いて少し涙目の彼女。あと少し！

「俺と結婚してくれませんか」

きたーーーーー！！！！！！！やっと言えた！安心！よっしゃ！

「りおんさぁん…」
「あ…」

泣いちゃった。いや、これは嬉し涙だからセーフ。女の子を悲し涙で泣かせる男など失格ですからね。…多分。

「Aさん、おいで」
「うぅ…はい…」

そう呼んで抱き寄せる。Aさんの温もりとかほのかに香るシャンプーの匂いとかが好きなんです。このまま離したくないな…まあ同棲しているので、離さなくていいんですけど。

しばらく抱きしめていると、涙が止まったみたいなので、こう問いかけた。

「指輪、はめてみますか」
「んゆ…そうですね…」

Aさんの左手の薬指に光る指輪は、すごく綺麗でした。

-------------------ｷﾘﾄﾘｾﾝ-------------------

初のプロポーズ回でした！りおんさんが饒舌なお話しを書いてみたい…

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