2 -O- ページ7
暗い、自分の部屋。
机の上に据え置いたランプの明かりを
俺は、ぼんやりと眺めていた。
机の上に、投げ捨てた何枚かの書類。
俺はそれを綺麗に纏めると、
元の茶封筒の中に納めた。
…半ばは、予想していたことだった。
この事実を知った時にも
驚きよりも、やっぱりか、という
そういった感情の方が強かった。
…それでも、やはりこの真実を
受け入れるには少し骨が折れる。
もう受け入れて、予想もできてた
俺でも、まだ完全には信じられない。
…彼らは、どうだろうか？
全く予測していなかった事実を
いきなり、突き付けられる彼らは。
この事実を知った時、果たして
彼らは、どう思うのだろう…？
考えが行き詰まったのが、自分でも分かる。
俺は一つ、大きな伸びをすると
椅子だけくるりと回して、
窓の外に広がる、街の夜景を見下ろした。
…ここ最近は、暫くの間
穏やかな日々が、続いている。
二宮からの報告によれば
彼の所でも、目立った大事は
全く起きてないという。
恐らくは、あの日に俺が
生田に釘を刺しておいたことが
少しは、いい方向へと
働いてくれているのかもしれない。
そう思えば、それが例え嘘でも
俺は、心が洗われる感覚を覚えた。
…けれど。
あれで、戦いは終わっていない。
俺と二宮が自然と陥落するか
生田の野心が消える時まで、
生田は、俺たちに挑んでくるだろう。
その時は…確実に、殺す。
大切なものを蔑ろにした相手を
俺は、決して許しはしない。
壁にかかる、刀に手をかけた。
すらりと抜き放ち、白銀の刃を
暗い、闇の中にかざす。
鋭く、怜悧な輝きが闇に映え
平然とした、落ち着いた色を放った。
その静けさが、俺の心を鎮めてくれる。
心に立った荒波を静め、
凪いだ海を、戻してくれる。
｢…俺は、どうすればいい｣
ひそかに、小声で呟いて
俺は、刀を鞘に納めた。
静かな夜が、更けていく。
…新たなる騒乱の始まりを、
全く、感じさせないほどに。
ラッキーアイテム
革ベルト
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和奈(プロフ) - 初めまして＾＾いつも楽しく読まさせてもらってます。あの…いきなりなんですが、登場人物設定が５人までになってますよ？いきなりすみません…。これからも応援してます。頑張ってください!! (2013年3月3日 11時) (携帯から) (
レス) id: 2ecc39df21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大宮いぶき
| 作成日時：2013年3月3日 9時
