えっと…、脅威くん？気に入られても困るんですが (ページ15)

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我々部(コネシマ) ページ15

「…えっと……」

なんだ、これは……？

冷蔵庫に入っていたのは、シャケ、シャケ、シャケ。

こんな食材頼んだっけ…。

昨日、僕は料理担当に決まり、今夜のパーティーに向けて買い出しに行ってきたところだった。

(今夜の飲み食いのダシは、[A歓迎会]らしい。)

とうとう暑さで頭がやられたかな？

自分の頭を疑い始めたとき、トントンが入ってきた。

「ああ、Aか。そのシャケは気にせんでええよ。シッマのやから。」

シッマ…？

それはもしかして、鬱先生の言う「部長」…。

ガチャァン！！

僕は飛び上がる。

な、何事？

「お、なんや、お前か！？ゾムの言ってた親友って！」

少し暗い金髪に、真っ赤なユニフォームの人が、こっちにズンズン歩いてくる。

その時、トントンが叫んだ。

「お前、扉は静かに閉めえ！！ここオンボロやからそんなして閉めたら壊れるやろがい！！」

うん、それはそう。

……じゃなくて！

この人は誰なんだ！？

「ごめんって。あ、俺な、コネシマ！よろしく、えーと……」

「Aです…」

はっ！

思わず答えてもうた。

「そう、A！よろしくな、A！！」

なんか…明るい人だ……。

チーノの次はこの人。

この部はつくづく変じ…((個性的な人が多い。

するとコネシマさんは肩に手を置いて、僕の瞳を覗き込んだ。

しばらくしてコネシマさんは言った。

「…なるほど、ゾムが気に入る訳だ。」

？

どういう意味だろうか。

……まあこれはいつかきこう。

…そんなことより、

「えっと、コネシマさん。」

「ん、シッマでええよ。どした？」

ずっと気になっていたんですが…

「あのシャケは……」

トントンがプククと笑った。

「ああ、美味いやろ、シャケ。」

「いや、そうなんですけど…なぜあんなに大量に？」

「美味いからや。」

え…っとぉ………

もうダメだ、この会話。

トントンはゲラゲラ笑っている。

今ならこの人を変人と言っても許してもらえる気がする……。