今日は不幸だ… ページ2
始業と同じような鐘がなり(あの鐘のなり方は、いつまでたっても覚えられない。何故だろう…)、昇降口が一気に混み合う。
僕は、クラスに残りがちな、帰るのがやたら遅い人種だ。
そもそも家と学校が遠いため、帰るタイミングを間違えると暑すぎて地獄なのだ。
新しくできた友達が口々に別れの挨拶をして、柱の角を曲がっていなくなる。
お、丁度空が曇ってきた。
今なら涼しそうだ。
学級日誌も書き終わったし、そろそろ帰ろう。
ところが、たまたま入ってきた担任と目が合ってしまった。
そうそう、前に話した問題児クラスの担当はウチの担任だと、もっぱらの噂だ。
そもそも皆、当のクラスを見たことがない。
問題児達は放課後に補修をしているらしいので、まあ当たり前といえば当たり前だ。
担任が口を開く。
「あら、A。まだ残ってたの？」
担任って、よく呼び捨てにするよな…。
関係のないことを考えながら、僕はぼんやり頷く。
「は、はい。」
担任の目が輝く。
ああ…何だか嫌な予感がするぞ。
案の定、担任の次の一言はこうだった。
「悪いんだけど、しばらく1-9に行ってくれないかしら？次の先生を呼んでくるまでだから。今、補修をしてるんだけど、私、出張があるのを忘れてて…。」
やっぱりだ。
もっと早くに帰ってればよかった…。
しかし担任の頼みを断るわけにもいかず、僕は頷いた。
「はい…。」
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ぽていとおおお男爵 - 楽しんでいってね！ (2020年7月13日 20時) (
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作者名：ぽていとおおお男爵 | 作成日時：2020年7月11日 20時
