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バイクの風に吹かれて髪がなびく。目の前にもふわふわの茶髪が風に晒されていた。

それに鼻先を埋めると目の前から「うわっ」と聞こえた気がするが風の音で聞こえなかったことにしておく。

「大丈夫ですか?」
「え?うん!楽しいよ!」
「寒かったりしません?」
「ショッピくんが貸してくれた上着が暖かいからへーき!」

そう、バイクに乗る前にショッピくんと同じものを貸してもらったのだ!
おそろいだね!と言ってみたら顔をそむけられてしまったのが記憶に新しい

「ねえ!どこに行くのー?」
「内緒っす」

横顔からわかるいたずら顔。
どこなんだろう。でもショッピくんはあと少しで着きますよ、と言う。

もう少し……?目の前に広がるのは木々ばかりで、思い浮かべれるのはピクニックだ。

しかし、次の瞬間潮の香りがして木々のカーテンが開けた

目の前にあったのは青、碧、蒼

「う…み?」
「はい、ツーリングついでに」
「初めてだよ……!こんなに綺麗だなんて知らなかった!」

バイクから降りて勢い任せに砂浜に駆け込む
さらさらですこしひんやりした朝の砂浜は気持ちがいい。

突然前方から冷たいものが降り掛かる
「わっ!」

「ふへ、びっくりした?」
いつの間にか目の前にいたゾムはとても嬉しそうな顔をしていた。

「ちょっと!置いてかないでください!」
パタパタと駆け寄るショッピくんにゾムが何かを突き出した。それからピュッと透明なものが彼にかかる。
「ちょっ!?なんてもの持ち出してんですかアンタ!」
「兄さんが南に行った時にお土産でくれたものやで〜!その名も水鉄砲!ぴゅんぴゅん!」
「知ってますって!うわっ!やめ」

バシャ!と2人に大きく水がかかる。
「つめたっ」
「うわなに?」

犯人は私だ

「ビショビショだね!」

そう笑いかければ2人も本格的に水遊びを初めて、もう服も下着もなにもかもぐしょぐしょだ。
少ししょっぱい潮水が口の中に何度も入る。

みんなで岩陰に休むことにした。もう太陽も顔をだしきっていて暑さが伝わる。砂浜も少し暑かった

「なあ、A」
「なに?」
「楽しいか?」
「それはもちろん!連れてきてくれて本当にありがと!なにかお礼でも今度……」

そう言いかけた時だった

「じゃあ俺らに血、くれん?」

ザパン、と波を打つ音が大きく耳に入った

◇→←5パック目



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アリス - お疲れさまでした。とてもよかったです、これからも頑張ってください!!! (2020年10月4日 15時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だーーっ!!((番外編は結構甘々で面白かったですぅ…もう10周してきます!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとるしか(プロフ) - どうしてもまたこの作品が読みたくなって、夜中サイト内を探し回り漸くたどり着きました…!!本当に大好きです…名作…!!何度も読み返したくなる素敵なお話を書いて下さり、本当にありがとうございます…(;ω;)また最初から読み直したいと思います!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: 1ba63f4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
倉崎(プロフ) - ふぃやぁ!!!感動しました。お疲れ様でした!!!! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 27aa211cd5 (このIDを非表示/違反報告)
山内優菜(プロフ) - 完結お疲れ様でした!これが最後なのが残念です(TT)ありがとうございました! (2019年6月28日 20時) (レス) id: 6807067b24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:根無し | 作成日時:2019年6月9日 12時

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