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私は目を丸くしていると、ゼロ様は私の手を引きます。

「ブリジットお姉様以外にも、ここには姉妹がいるわ。けれど、紹介は今はやめておくわね。それより、ローア家の罪について教えてあげるわ。……ブリジットお姉様、私は上に戻るわ。お身体を大切にしてね」

「ええ、またね。……そうだ、そういえばヒルダがまた何か言ってたわよ。あれをちゃんと用意しておきなさいな」

「ヒルダお姉様が?分かったわ、後で見ておくわね。……行くわよオリヴィア、私の部屋で詳しい話をするわ」

 ブリジット様に礼をします。ブリジット様は私に微笑みかけてくださいました。私とゼロ様は部屋を出て、エレベーターに向かいます。

「……ぅ…………」

「……ん?」

 道中の通路を歩いていると、ふとどこか遠くから何か囁くような、呻くような声が聞こえた気がして、足を止めました。不気味な声です。

 ゼロ様には他にご姉妹がいらっしゃるらしいですし、もしかするとその人なのかも。

「オリヴィア、どうしたの?早く来なさい」

 少し気味が悪かったのですが、そう気にするべきではないのかもしれません。先を行くゼロ様に呼ばれて、急いで後を追います。

「……ず…………うみ………ず……………」

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作者名:ミクミキ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年5月16日 17時

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