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モブ25人 ページ26

「わぁああ桃井さん!!プロテインなんて混ぜようとしないでください!!」

「え?でも、その方が選手の皆も元気でるんじゃ……?」

「それとこれとは話が別です!!マネージャーとしての選手を思いやる気持ちは大切でしょうけど、それで皆さんがお腹を壊してしまったら元も子もありません!!あと、レモンはもう少し薄切りに!!」

「はーい」

迂闊でした……。

桃井さんの料理スキルの確認のため、レシピを教えて試しにはちみつレモンを作ってもらおうと思ったけど、まさかここまでとは……。

プロテインを混ぜようとしたり、レモンがタイヤのように太くなってたりとetc.

人を思いやる気持ちがこうもから回ってしまうとは……。

クッキーを入れたオーブンの扉を閉め、時間設定をしたところでため息をつく。

「あの、ごめんね?私、みんなに料理は絶対にするなって言われてるんだけど……でも、やっぱりマネージャーとしては、みんなを支えるためにも必要なことだと思って……」

目を伏せ、悲しそうに呟く桃井さんを見て、何故かわからないけど、少し安心した。

「大丈夫です、桃井さん。桃井さんのみんなの力になりたいって気持ちは、すっごく伝わってきました……。桃井さんが料理が上手になるまで、私も精一杯協力しますよ」

桃井さんは優しい人。

1番最初、赤司さんへのお礼を届けに行ったときも、真っ先に声をかけてくれた。

一緒にお昼ご飯を食べたときも、自身のことを話しながら、私のことも気にかけてくれた。

とってもとっても、優しい人。

だから私は、今回のことも引き受けた。

桃井さんが困ってるなら、力になりたい……そう、思ったから。

「Aちゃん……」

桃井さんがありがとうぅぅ!!と言いながら抱きついてきた。

突然のことに驚きながらもなんとか受け止め、転けないようバランスをとる。

それにしても、これが発育の暴力ですか……。

思い知らされた現実に若干傷心する。

オーブンからクッキーのいい香りが漂い始める。

折角なら、紅茶でも用意すれば良かったかな……?

なんて考えながら、クッキーの焼き加減を見ていると、キッチンの入口から声がかかった。

「やあ、調子はどうだい?」

「あ!!赤司君!!」

綺麗に焼き色のついたクッキーを1つ味見しながらそちらを向くと、お盆に3つのティーカップを乗せた赤司さんが立っていた。

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危機屋(プロフ) - 富士山さん» コメントありがとうございます!情景描写ばかりでどうなのかとも思いましたが、そう言ってもらえて良かったです。これからも頑張っていきますので、夢主達共々よろしくお願いします! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - 夕さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです。これからも夢主達のほのぼのライフをお楽しみください! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
富士山 - 1話1話とても読みやすく面白かったです(*^-^*) (2017年5月5日 5時) (レス) id: 04d6e92050 (このIDを非表示/違反報告)
- ほのぼのとしていて、読んでいてすごく楽しいです!これからも頑張ってください。 (2017年5月4日 23時) (レス) id: bd8d65e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - アカリさん» コメントと応援、ありがとうございます。これからも頑張っていきますので、主人公達をよろしくお願いします! (2017年3月31日 19時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:危機屋 | 作成日時:2017年2月5日 12時

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