モブ16人 ページ17
「やあ黒瀬さん。この間借りたノート、返却するよ」
「あ、赤司さん!!こんにちは」
桃井さんとお昼ご飯を食べ、料理教室の約束をした日の放課後。
赤司さんが図書室にやって来ました。
「とても面白かったよ。続きを借りていいかな?」
「勿論です!!少し待ってください」
私は図書室に置かせてもらってる専用のケースから2冊のノートを取り出した。
「お待たせしました」
「ありがとう。……と、もうすぐ体育祭だね」
「あ……」
描写は全くなかったけど、赤司さんの言った通り、今週末には体育祭がある。
そのお陰と言うかなんというか、午後は全て体育の授業になってたりする。
「私、運動得意……というわけではないので、少し複雑な気持ちです」
「そうなのか?でも、黒瀬さんなら大丈夫だと思うよ」
赤司さんは普段の姿からは想像出来ないような表情で、
「俺何かの言う事だからあんまり信用ならないだろうけど」
と付け足した。
私はそんなことない!!と、思わず声を張り上げて言った。
勿論、赤司さんは目を丸くしてこちらを見た。
「……赤司さんは優しいですし、頭もいいですし、運動も出来るし……ともかく、私何かには想像出来ない程の努力をしてます!!」
赤司さんは私の言葉にしっかりと耳を傾けてくれた。
「そんな人の言葉、信用しない訳にはいかないと思います。というか、逆に信用出来ない要素が何処にあるのでしょう?」
私は勢いに任せ、ぐちゃぐちゃな文で思いをぶちまけた事に少し後悔した。
「えっと……私の言うことの方が信用出来ない……ですよね?」
そう言うと、赤司さんは笑った。
「黒瀬さんの言うことの方が、よっぽど信用できるよ。……ありがとう」
とても綺麗な笑顔だった。
そんな笑顔を見て、何故か何も言えなくなった。
赤司さんは部活もあるから。と、図書室を後にした。
私はその場に立ち尽くし、顔に熱が集中している事に驚きを隠せずにいた。
「び、美少年の微笑みは心に悪いですね……」
パタパタと手で顔を仰ぐ。
慣れてないことに大しての耐性の低さと言うものを実感させらてしまった。
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危機屋(プロフ) - 富士山さん» コメントありがとうございます!情景描写ばかりでどうなのかとも思いましたが、そう言ってもらえて良かったです。これからも頑張っていきますので、夢主達共々よろしくお願いします! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - 夕さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです。これからも夢主達のほのぼのライフをお楽しみください! (2017年5月5日 9時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
富士山 - 1話1話とても読みやすく面白かったです(*^-^*) (2017年5月5日 5時) (レス) id: 04d6e92050 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - ほのぼのとしていて、読んでいてすごく楽しいです!これからも頑張ってください。 (2017年5月4日 23時) (レス) id: bd8d65e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
危機屋(プロフ) - アカリさん» コメントと応援、ありがとうございます。これからも頑張っていきますので、主人公達をよろしくお願いします! (2017年3月31日 19時) (レス) id: 3d72017146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:危機屋 | 作成日時:2017年2月5日 12時