12話 ページ13
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ごめん、ともう一度小さく呟けば、「だからもういいって。無事でよかった」と笑う彼女の優しさに、ちょっとだけ目頭が熱くなる。
「……夏油、すごい心配してたよ」
「あー………まぁ、そうだよな…」
そりゃそうだよな、「何かあったら気が狂いそう」とか抜かしてたアイツが心配しないわけがない。
何かあってしまったわけだけど、気は狂ってなかったんだろうか。
「夏油は狂ってないか？」
「任務サボってずっとアンタのそばに居たから、夜蛾先生に怒られてる」
「……狂ってんな」
「狂ってんのは元々だけどね」という硝子の言葉を否定できないのが悲しい。
任務サボったのは良くないけれど、それだけの心配をかけたのが自分である以上夏油を怒る気にはなれなかった。
「で？耳についてるそれ、使わなかった理由は？」
とんとん、と自身の耳を叩きながら問う硝子。
「こういう時のためにそれ渡したんでしょ、あのクズは」と続けられて、その通りだと思うのだけど。
でもそれじゃあ。
「私しか助かんねーだろ。守られる対象が私だけなんだから」
「確かに」
それじゃ、意味が無いんだ。
私が生きていて欲しかったのは私じゃない。七海だから。
「七海には、生きていて欲しいんだ。あいつは、生きて、隣で笑ってて欲しい」
だってそうじゃなきゃ、夏油が報われないだろう。
私達の1つ下の後輩は、七海と灰原の2人だけだった。なのに、任務の等級間違いにより、灰原の笑顔を見ることはもう二度とない。
明るく気さくに話しかけてくれた灰原は、もうこの世に居ない。
「夏油先輩！」っていつも自分の背中を追いかけ回してた後輩を、アイツは失った。その苦しみはきっと、私が感じている以上のものだ。
だからこそ、七海には生きていて欲しい。
たとえ呪術師を辞めるという選択をしたとしても、この世界のどこかで生きていてくれればいいんだ。
もうこれ以上、夏油に大切な人を失わせたくないんだよ。
小さく呟いたその一言は、目の前の硝子には届いてしまったらしい。
「……それなら、あんたが1番そうでしょうが」
「まーね。でも"好きな人"の代わりはいくらでも居るだろ」
一つ下の後輩の変わりは居ないからさ。
私の言葉に、眉を顰めた硝子は「…Aも大概馬鹿だね」と呆れたように呟いた。
「……"水瀬A"の代わりだって、どこにもいないのに」
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らぅ(プロフ) - 夢主イケメンすぎwww最高ですwww (8月8日 8時) (
レス) @page23 id: f9b0273b6d (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お友達のイラストもよわよわな夏油もつよつよの主人公も大好きでしたありがとうございました (2022年3月8日 3時) (レス) @page24 id: 3c352c4c7a (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - 夢主ちゃんすごいかっこよかった！！これは惚れちゃうね！私も惚れました！ありがとうございます！！ (2022年1月17日 3時) (レス) @page22 id: 7f38ffe42c (このIDを非表示/違反報告)
お茶ん(プロフ) - チョット待って夏油サイコーすぎるWWW 五条に絶対普通に告った後のアピール用に金持ちラブ情報与えたのに、告る時点でのATMはもうネタじゃんWWW わらび餅さんサイコーですWWW (2021年8月30日 22時) (レス) id: f8c5dcff4c (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅。(プロフ) - あいりさん» あいりさんありがとうございます〜！夏油が惚れるのもわかる！と思っていただけるようなキャラにしたかったので、好きになってもらえてとっても嬉しいです〜！読んでくださってありがとうございました！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: b794bc2212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび餅。
| 作成日時：2021年3月6日 17時
