part two. 松野さん ページ4
そのあと、先生が教室の入ってきて、笑顔で出迎えてくれた。優しい、女性の先生だった。
自己紹介をそれぞれしてから、ホームルームは終わりを告げた。二時間目から四時間目まで入学式だった。
私は松野さんとともに行動した。
そして、新入生の入場でその入場の入る前の場所で座って待たされた。中からは先輩たちの綺麗な歌声が聞こえる。私は小さな声で隣にいる松野さんに話しかけてしまった。
貴「ねえ、松野さん」
松野「ん?なんだ?」
私はハッとする。はじめての友達で随分舞い上がってしまい、とっさに話しかけてしまった。
ど、どうしよう。
貴「あ、あのえっと。松野さんって兄弟とかいるの?」
すると松野さんはうーんと唸った。な、なんか家庭の事情とかあったのかな…!?
悪いこと聞いちゃったかな…!!??
貴「あっ、いや答えたくないなら別に大丈夫だよ…!!」
松野「あ、いやそんなんじゃないんだ。すまない。私は姉妹がいる。」
あ、松野さん姉妹なんだ。
松野「しかし、それは姉妹と言っていいものなのか…」
貴「え、それってどういう…?」
すると入場のドアが開いた。
中からはあたたかな拍手が聞こえた。
その時また改めて高校生になったんだと自覚した。
休み時間になった。
松野「梅原さん!一緒にお弁当食べないか?」
松野さんはお昼になるととっさに私に話しかけてきた。
貴「えっ!!わ、私と…!?」
松野「ああ、そうだ!!あ、もっもう約束してた子とかいたか?!」
松野さんはあわててた。違う。そうじゃなくって。
だって人生この方、小学生以来友達と話しながらなんてなかった…!!
中一から給食は周り皆が話している間、私黙って食べたし、食器とか集めるとき私だけ単体だったし、何よりかにより机の上に引くみんなで使うあのシートのじゃんけん、一回も参加したことなかったし…!!(そのかわり順番は回ってきた)
中二からは不登校だったし、経験のないことだったのに…!!
松野「う、梅原さん??」
貴「はっ…!!あっ、ううううう、うんっいいよ!」
松野「本当か!よかったっ梅原さんに紹介したい人たちがいてな!」
松野さんはぱあっと顔を輝かせた。そして笑顔で私の手を握った。
松野「さあ、いこう!」
貴「う、うん」
私は松野さんに手を引かれたまま歩いてった。
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蘭子さん | 作成日時:2017年11月28日 12時