5話 ページ5
無事に手術を終えてシルクに連絡を入れる
既読が着いたかと思えば携帯が震えた
耳にそれを当てると
ｼﾙｸ「お疲れ！元気か？」
ﾏｻｲ「おう、大丈夫！ありがとな！」
後は傷を落ち着かせて帰るだけ
ふと小日向さんの顔が頭をよぎった
ﾏｻｲ「…シルク、生きるって…なんだと思う？」
声のトーンを抑えて聞いてみた
ｼﾙｸ「…はっ？何だよいきなり？」
案の定素っ頓狂な声を上げる
ｼﾙｸ「…俺はあんまり得意じゃねぇな…モトキいるから変わるわ」
ごそごそっと衣擦れの音が聞こえて
ﾓﾄｷ「もしもし？マサイどうしたの？」
シルクの声からモトキに変わった
ﾏｻｲ「生きるって何だろうなって…生きてることを諦めてる子がいて…笑わせてやりてぇなって…」
少しの沈黙があり
ﾓﾄｷ「俺らは今生きてて、明日があるのが保証されてるわけじゃないけど当たり前だと思ってるでしょ？けど、その子は違うんだよ。その子にとってはそれじゃダメなんだよ」
当たり前じゃ…ダメ？
頭が悪い俺には到底理解ができない
ﾓﾄｷ「明日死ぬかもしれない、なんて考えたことある？無いでしょ？その子の気持ちになって考えてみたら？」
明日死ぬ…小日向さんの気持ち…
ﾏｻｲ「ありがとな、やってみるわ」
ﾓﾄｷ「いえいえ、てかマサイにそんなこと考えさせる子ってどんな子？」
少し嬉しそうな、楽しそうな声
ﾏｻｲ「いや…普通に女の子だけど？」
ﾓﾄｷ「もしかして隣の病室の子？会いたい！合わせてよ！」
…マジかよ
余計なことまで気がつくんだから…
ﾏｻｲ「会うのは多分無理だぜ？」
ﾓﾄｷ「えぇ〜！そこはマサイが頼んでよ！」
ぜってー無理だわ
あの調子じゃほんとに無理
ﾏｻｲ「まぁ、やってみるけどさぁ…？」
ﾓﾄｷ「やった！じゃあ宜しくね！」
ツーツーっと通話終了を知らせる音が耳に届き
1人で肩を落とした
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りん(プロフ) - とても感動しました。本当に素敵な作品でした、これからも応援しています！ (2021年7月19日 12時) (
レス) id: 455f01eeaa (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - みかんさん» 分かりました！わざわざコメントありがとうございます！ (2020年11月9日 22時) (レス) id: 271830f170 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - これも残して欲しいです！ (2020年11月8日 21時) (レス) id: f236b70c3f (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - @さん» ありがとうございます！違う作品も読んだらぜひコメントください！ (2019年9月23日 9時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
@ - とても感動しました！！こんな素敵な作品を作ってくれてありがとうございました。違う作品も見てみたいです！！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: 298780871c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳴海 帆南 | 作成日時：2019年6月6日 16時
