【d!】幸せな生活を【sha】 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:15 hit、合計:476 hit

十四ページ15

｢A｣

洗脳が解けたシャオロンは、私を見た。

無事に私の名前も、依り代も、全てを思い出したようだ。

もう、無力で一途な一般天使ではない。

ここで暴れられたら、私も終わりだろう。

シャオロンの次の言葉を待っていた。

｢A。俺のこと、どう思ってるん？｣

しばらくして、シャオロンがトンチンカンなことを言い出した。

救いの天使たちは黙って私を見ている。

救いの天使はいつの間にか構えていた弓を下ろしたようだ。

｢……質問変える。A、俺と一緒にいたいか？｣

シャオロンはまっすぐ私を見て、近づいた。

｢………そうね。一緒にいたかった…その気持ちは今も変わってないです。｣

すると、一瞬、体が浮いた。

シャオロンは口角を上げて、私を抱きしめていた。

先程まで私を捕らえていた天使は、気を失って倒れていた。

｢ショッピ、チーノ！！お前、まだ洗脳解いて無いんじゃ…｣

｢ちゃうで、ロボロ｣

救いの天使の体が、ビクッと震えた。

｢俺は洗脳が解けた。俺はいつもの俺や。そう……

[世界]の天使、最強シャオロン様や！！！！｣

そう言って、シャオロンは私を[彼が創った世界]に放り込んだ。