STORY 9 ページ25
※フォロワー様が実際に経験した「片想いあるある」を、及川君が演じてくれます。
(及川side)
及川「なっちゃん!」
校門前に、赤い自転車に跨ったなっちゃんを発見しては、ハァハァと息を切らせながら叫ぶ。
俺の声に気付いたなっちゃんは、スマホから顔を上げて、俺へと顔を向けた。
制服を着ている俺とは真逆で、私服姿のなっちゃん。
絵柄がプリントされた水色のTシャツに、白いハーフパンツを履いて、青色のクロックスを履いている。
その姿を見て、俺は瞬時になっちゃんの好きな色を把握した。
なっちゃんの好きな色は、青、だと。
及川「待った?」
『結構』
及川「悪いね。まさか学校まで迎えに来てくれるとは思わなくて」
『いいから乗って』
及川「え?」
『早く』
そう言いながらなっちゃんは、自転車の荷台をパシパシ叩いて示す。
俺が、なっちゃんの後ろに乗るってこと?
俺、高校3年生だよ?
なっちゃんは1年生だよね?
ふたつも年下の男の子が、俺を自転車の荷台に乗せて漕ぐなんて、そんなこと出来るの?
及川「俺が前に乗…」
『早くしろっつの』
及川「は、はい…」
少しトゲのあるような言い方をされては、俺は肩にスポーツバッグをかけたまま、言われた通りに荷台に跨る。
俺が後ろに乗ったことを確認したなっちゃんは、ペダルに足を乗せて漕ぎ始めた。
キーコキーコ、と金属類の音がする。
タイヤ…パンクしないかな?と不安だった。
凹んでいる道路にタイヤがはまったのか、ガタン!と大きく自転車が揺れては、俺はバランスを取るように、慌ててなっちゃんの水色のTシャツを掴んでしまった。
ヤバい、怒られる…!!
パッとTシャツから手を離せば、なっちゃんは前を向いたまま俺に向けて言った。
『落ちたら危ないから、掴まってて』
及川「え」
『及川さんってさ、日本語分かんねえの?』
なっちゃんは後ろ手に俺の腕を掴むと、その腕を自分の腰に巻き付かせた。
なっちゃんの細い腰に俺の腕を回されると、俺は毛を逆立てた猫のように全身を震わせる。
なっちゃんの腰、ほ、…ほほ、…細い。
かまぼこの板のように、…ほ、…細い。
何を食べたらこんなに細くなるのかと、疑ってしまうくらい、…ほほほ、…細い!!
片腕だけでは上手くバランスが取れず、恐る恐るもう片腕もなっちゃんの腰に巻き付かせた。
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磯野(プロフ) - 雷雅さん» 雷雅也様、おはようございます!コメントありがとうございます。これからも更新頑張っていきますので、磯野の駄作品をこれからもよろしくお願いします! (2018年6月6日 6時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年6月3日 18時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - ハリヤヤマさん» おはようございます!以前はコメントありがとうございました!また毎晩のように更新通知を鳴らしてしまいますが、この先もどうぞよろしくお願い致します(;;) (2018年5月30日 8時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
ハリヤヤマ - うわー新作だー!とっても面白そうです。かげながら応援するています。これからも沢山の小説期待しています!! (2018年5月30日 8時) (レス) id: 3d7326d260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:磯野 | 作成日時:2018年5月29日 19時