【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

94話 ページ46

その頃ボーダー本部。



『城戸司令、

遠征部隊より通信が入っております。



"メノエイデスを無事出立。

およそ68時間後に、本部基地に到着の予定"



以上です」



最高司令官である彼の元に、

そんな通信が入っていた。



城戸「御苦労」



ペンを走らせる手を止めた彼は＿＿＿＿



城戸「あと3日、か…」



＿＿＿＿表情一つ変えず、そう呟いた。



＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
＿＿



やがてしばらくして、玉狛支部では、

一対一による指導が始まっていた。



支部のトレーニングルーム、001号室。

部屋中をまじまじと見つめる修と、烏丸。



三雲「どうなってるんですか? これ…

基地の地下にこんな広い部屋があるなんて…」



烏丸「トリガーで空間を創ってるんだ。



レイジさんたち狙撃手組のほうに

容量使ってるから、

こっちは殺風景だけどな」



三雲「トリガーで空間を…!?」



烏丸「トリガーは単なる武器じゃない。

近界民文明を支える『技術(テクノロジー)』なんだ。



…って昔、林藤支部長が言ってた」



三雲「はあ…」



烏丸「…さて、じゃあとりあえず。

どれくらい"やれる"のかを見せてもらおうか」



ｷｨｨｨﾝ...



烏丸「本気でかかってこい」



三雲「…はい!」



まばゆい光が、彼等を包み込んだ。



＿＿＿＿同じく、

玉狛支部トレーニングルーム 003号室。



土嚢(どのう)を隠れ場に見立て、

彼女はイーグレットを構える。



発射された銃弾は

的に吸い寄せられるように進む。



木崎「よし、

的には当たるようになってきたな」



雨取「はい!」



木崎「ボーダーの狙撃手用トリガーは

よくできてる。

ちゃんと狙えばちゃんと当たる。



まずは、止まってる的に

確実に当てられるようになれ」



雨取「はい!」



木崎「悪いが、俺はこれから夕方まで

防衛任務だ」



携帯端末を手に、彼はそう告げる。



木崎「今の調子で撃ち続ければ、

多分2〜3時間でおまえのトリオンが

足りなくなって、弾切れになる。



そうなったら今日の訓練は終わっていいぞ」



雨取「わかりました!」



緊張した面持ちで、ぺこりと頭を下げる千佳。

本番さながらバックワームを装備し、

イーグレットを持つ彼女はどこかぎこちない。



＿＿＿＿素直だし、

やる気があるのはいいんだが…



正直、戦闘に向いてるとは思えねーな…



そんなことを考えつつ、

彼は部屋をあとにした。

95話→←93話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキートリガー

アステロイド

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す