【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

90話 ページ42

なるほど、と。

宇佐美から"事"の経緯を聞き終えた彼女は

そう呟く。



やがてその視線は、"彼女"の方へと向く。



A「千佳ちゃんはどうするのか、

決めないとね。



戦闘員かオペレーターか」



空閑「そりゃもちろん戦闘員でしょ。

あんだけトリオンすごいんだから」



いち早く反応したのは遊真だった。



空閑「それに、

この先近界民に狙われた時のためにも、

チカは戦えるようになったほうがいいだろ」



宇佐美「千佳ちゃんてそんなにすごいの?」



空閑「見たらびびるよ」



A「…千佳ちゃんの意見が一番」



そう呟いた彼女は、

わずかに微笑みかけた。



雨取「わたしも…

自分で戦えるようになりたいです」



宇佐美「なら戦闘員に決まりだね!

じゃあ次はポジション決めよっか」



雨取「ポジション…?」



A「…防衛隊員は、

戦う"距離"ごとにポジション分けされる。



さっきチームの話は聞いたはず。



その方が連携を取りやすいってことだと、

私は解釈してる」



彼女は続ける。



A「単純かつ基本的な分け方だと、



近距離の『攻撃手(アタッカー)』

中距離の『銃手(ガンナー)』

遠距離の『狙撃手(スナイパー)』



かな。



あとは、銃手は射手(シューター)から

派生したものだし、



近距離・中距離の2つの役割を担う

万能手(オールラウンダー)も少なくない」



そこまで言い終えて、1つ溜息をつく。



A「色々わからない部分もあると思う。

適正を見てもらうのが一番」



だね〜、と。



彼女の言葉に対し、宇佐美が賛同を示し、

千佳の方へ向き直った。



宇佐美「千佳ちゃん、

運動神経はいいほう? 足速い?」



雨取「いえ、あんまり…」



宇佐美「数学は得意?」



雨取「成績はふつう…です」



宇佐美「将棋とかチェスとかしたことある?」



雨取「ないです…」



様々な質問が続き、

それに千佳も答えていく。



宇佐美「チームスポーツも経験なしかー、

う〜ん…」



雨取「すみません…取り柄がなくて…」



宇佐美「えっ、ううん、大丈夫だよー。

参考にしてるだけだから」



俯く千佳。

その隣で、"彼"が口を開いた。



三雲「千佳は足は速くないですけど、

マラソンとか長距離はけっこう速いです」



宇佐美「おっ、持久力アリね」



彼の言葉に、千佳ははっと顔を上げた。

91話→←89話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキートリガー

アステロイド

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す