【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

81話 ページ33

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＿＿＿＿今から四年ほど前。



ユーマとその父、有吾(ユーゴ)は

近界民の戦争に参加していた。



兵士「敵兵接近‼

簡易トリオン銃、残弾わずかです‼



トリオン兵‼ バンダー確認‼」



城壁の外には、幾体ものトリオン兵。



兵士「砲撃に備えろ‼」



…刹那。

バンダーの口から放出された高出力の光線が、

その城壁をいとも容易く破壊した。



兵士「ッ…城門崩落‼

突破されます‼」



ライモンド「トリガー使いがくるぞ‼

一般兵は退け‼ 砦まで退くんだ‼」



部隊を指揮するのは、この国、

城塞国家"カルワリア"の防衛団長を務める

ライモンドである。



ライモンド「戦うな、逃げるんだ‼

トリオン兵をこっちに回せ‼」



その間にも兵士へと迫るトリガー使い達。



トリオン兵の中でも装甲がかなり硬い

モールモッドを、彼らは軽くあしらった。



追いかけるトリガー使い。逃げ惑う兵士。



…その中でたった一人、

敵兵のトリガー使いは、その少年と目が合った。



敵兵「…‼」



…瞬きを許さぬ速度で迫るブレード。



「よーし」



それは敵兵に致命傷を食らわせ、

トリオン体への換装は、容易く解かれた。



空閑「釣れた釣れた」



…この少年こそ、空閑遊真。



彼は当時11歳という若さで、

既に戦場に立っていたのである。



空閑「‼」



…しかし、安心するには早すぎた。

敵兵は、既に彼の背後へと迫っている。



空閑「とっ…‼」



まさに絶体絶命かと思われた矢先…



空閑「‼」



目の前に、大きな背中が見えた。



「おいこら半人前。なにボケっとしてんだ」



彼は、遊真に迫っていた2人のトリガー使いを

一瞬にして両断した。



空閑「別に助けてくれなくても平気だよ、

親父」



親父…つまり、

彼が遊真の父、空閑有吾、その人であった。


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ライモンド「トリガー使いを

一度に3人も捕えるとは。



さすがだな、ユーゴ」



彼は兵士に声高らかに告げる。



ライモンド「こいつらは捕虜交換に使える。

うちの団員が取り戻せるぞ!」



兵士たちの歓声が上がる中、

遊真は口を3の字にしてぶーぶー言っていた。



空閑「一人はおれが捕まえたんですがね」



ヴィッターノ「うんうん、えらいぞユーマ」



ヴィッターノと、その隣にいるイズガチャは

先程のライモンドの家族だ。

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