【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

69話 ページ21

鬼怒田「交渉…⁉

近界民相手に何を悠長な…」



唐沢「排除するより、利用できないかと

考えてしまうんですよ。

根が欲張りなもので」



三雲「目的……そういえば」



彼は、思い当たった"それ"を告白する。



三雲「『父親の知り合いにボーダーがいる。

その知り合いに会いに来た』、



……たしか、そう言ってました」



忍田「ボーダーに知り合い…⁉

誰のことだ?」



三雲「いや、名前は聞いてないんですが…」



鬼怒田「曖昧すぎて何の足しにもならん話だな!」



根付「キミの作り話じゃないだろうねぇ?」



A「…修の言っていることは本当です」



彼女は続ける。



A「皆さんに見えている彼の姿も、

私に見えているそれも、同じです」



忍田「…読心術のサイドエフェクトか」



彼女の言葉に、その場が静まる。

やがて、件の彼が再度口を開く。



唐沢「その"父親"の名前は?

……いや、きみの友人、本人の名前でもいい」



三雲「父親の名前はわかりませんが、

本人の名前は…



"空閑遊真"です」



＿＿＿＿その言葉と同時に

煙草の落ちる音がした。



林藤「……"空閑"…⁉」



その焦燥した表情を見て

修は確信する。



＿＿＿＿林藤支部長…!

この人が、空閑の親父さんの…⁉



忍田「"空閑"…⁉」



＿＿＿＿え?



城戸「"空閑"……だと…⁉」



＿＿＿＿え⁉



予想だにしなかったその場の反応に

修は思わず言葉を失う。



＿＿＿＿どうなってるんだ…⁉

空閑の親父さんって…いったい何者……⁉



＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
＿＿



雨取「そういえば、

遊真くんはどうして"こっち"の世界にきたの?」



空閑「親父が死んだから」



落ち葉を蹴飛ばす遊真の動きが止まり、

"さも当然"のように、そう答える。



雨取「えっ」



まずいことを聞いてしまったと、

千佳は動揺する。



雨取「ご…ごめん」



空閑「いいよべつにそんな」



言葉の通り、

彼はさほど気にしていない様子だった。



空閑「ちっちゃいころから

親父と二人であちこちの国まわってて、



たしか、おれが11のとき親父が死んだ」



彼は続ける。



空閑「『もしオレが死んだら日本に行け。

知り合いがボーダーっていう組織に

いるはずだ』。



親父がよくそう言ってたから、

日本に来たんだ」



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作者名変えました(ヽ´ω`)

S.T改め、"レアン"です。

心機一転よろしくお願いします(｀・ω・´)ゝ

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