【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

51話 ページ3

気を取り直して、修は続ける。



三雲「…それにAは、

ぼくよりも前からボーダーに入ってる。



近界民にも詳しいはずだから、

今日は来てもらった」



A「…力になれるように頑張ります」



空閑「…しかし、



近界民に狙われる理由なんて、

トリオンくらいしか思い浮かばんなー」



三雲「トリオン…⁉

トリオンが何か関係あるのか…⁉」



空閑「関係あるもなにも、



こっちの世界にくる近界民は、

大体トリオンが目的だよ」



A「…高いトリオン能力を持つ人間は

生け捕りにされ、



そうでない人間は、

トリオン器官だけをとられ、捨てられる」



空閑「うむ。



そうやって集めた兵隊とトリオンを、

"むこう"の戦争で使うわけだ」



三雲「な…‼

なんでわざわざこっちの人間を…⁉」



空閑「そりゃ、こっちのほうが

人間がたくさんいるからだろうなあ」



遊真は続ける。



空閑「近界民的には、

トリオンの強い人間のほうが

ほしいだろうから、



チカがしつこく狙われてるなら、

それだけトリオン能力が高いってことかもな」



雨取「トリオン能力…って?」



A「生まれた時から誰もが持つ、

特殊な力。



トリガーを使う時も、トリオンが必要」



空閑「なんならためしに測ってみるか?

なあ、レプリカ」



レプリカ『そうだな。

そうすればはっきりする』



雨取「わっ」



遊真の指輪からにゅーと出てくるレプリカ。

それを見て千佳は驚く。



レプリカ『はじめまして、チカ。

私はレプリカ。ユーマのお目付役だ』



雨取「は、はじめまして」



自己紹介を終えると、



レプリカは、口からにょろんと、

舌のようなものを出す。



A「ふむ…これは?」



レプリカ『測定索だ。

これを使ってトリオン能力が測れる』



空閑「どうぞご利用ください」



雨取「う、うん…

でも、ちょっとこわいな…」



そう言って躊躇する千佳の横から、

スッと腕が伸びる。



三雲「レプリカ、ぼくが先に測っていいか?」



雨取「…!」



レプリカ『了解だ』



ｨｨｨｲｲ...

そして、計測が始まる。



ｷｨｨｨﾝ...



レプリカ『計測完了』



その言葉とともに、レプリカの頭上に

キューブ状の発光体が現れる。



空閑「…!」



レプリカ『この立方体(キューブ)は、

オサムのトリオン能力を視覚化したものだ。



立方体の大小が、

トリオン能力のレベルを表している』

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