【ワールドトリガー】玉狛支部所属、弓士やってます。 2

50話 ページ2

三雲「こいつは、

近界民を引き寄せる人間なんだ」



空閑「ふむ…? 近界民を引き寄せる…?」



レプリカ『話をするなら

場所を変えよう、オサム。



付近に他のボーダーがいる』



三雲「…そうだな、移動しよう」



そこに、

タイミングよくAが戻ってくる。



A「…本部報告終わった。

ラッドは出てないみたい」



イレギュラー門の一件以来、

ボーダーでは、

トリオン兵討伐後の調査が厳密化したのだ。



レプリカ『反応もない、

間違いはないだろう』



A「ありがとう、レプリカ。

…移動、するんだっけ」



三雲「話が早くて助かる」



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そうして一行は、

三門市営弓手町駅へ移動する。



ここは近界民警戒区域近辺のため

閉鎖された駅であり、

現在人々は新弓手町駅を利用している。



三雲「…というかそもそも。

なんでおまえたちが一緒にいたんだ?」



雨取「えっと…

待ち合わせの橋の下で知り合って…」



空閑「自転車を押してもらって川に落ちた」



三雲「さっぱりわからん」



A「ですよね」



三雲「まあいい。

ひとまず、お互いを紹介しておこう」



彼は、まず千佳を指し示す。



三雲「こっちは雨取千佳。

うちの学校の二年生。



ぼくが世話になった先輩の妹だ」



雨取「…よろしく」



次に彼は遊真にその手を向ける。



三雲「こいつは空閑遊真。

最近うちのクラスに転校してきた。



外国育ちで、

日本についてはまだよく知らない」



空閑「どもども」



雨取「えっ修くんと同級生⁉

じゃあ、年上⁉」



遊真の紹介を聞いて、千佳は動揺する。



雨取「ごめんなさい、

わたしてっきり年下だと…」



彼女は、

あわわ…と申し訳なさそうな表情を見せる。



空閑「いいよ、べつに年の差なんて」



三雲「こっちは千佳も知ってると思う。



AA。

ぼくの同級生で、ボーダーとしては先輩だ。



この前学校が近界民に襲撃された時も、

真っ先に救助に来てくれた」



A「…えっと、よろしく」



あまりの褒められ様に、

Aは若干頬を赤らめる。



三雲「空閑は近界民で…じゃない。

近界民について詳しいんだ。



千佳が近界民に狙われる理由も、

知ってるかもしれない」



雨取「そっか、

遊真くんもボーダーの人なんだ」



三雲「う…まあ大体そんなもんだ」



A「…うん、そんなもん」



空閑「そんなもんのようです」

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