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苦しみも簡単に消せたなら ページ11

「Aは今 入院してる」


ソンウンさんのその言葉から15分後、俺はソウル市内で一番大きい病院の入口を通り抜けていた。

窓口で自分とAの名前を告げると病室の番号を教えてくれた。すぐにその場所に向かう。

どうやらAの病室は三階の一番端にあるようで、個室とのことだった。エレベーターを使って三階に上がり、君の部屋に向かっていると向かい側から歩いてきた看護師さんと目が合う。



「こんにちは。お見舞いですか?」


彼女は、笑顔で話しかけてきた。


「はい」


「何号室の患者さんですか?

院内とても広いので案内しますよ」


「ありがとうございます。

一番はじの個室です」


その時、看護師さんの顔が少し曇ったような気がした。が、再び見ると彼女は先ほどの微笑みを俺に向けて「それなら、こちらです」と先ほど彼女が向かってきた方に足を進めた。


看護師さんの後について行く。


しばらく、無言の状態が続く。



口を開いたのは看護師さんだった。


「あの、私実はAさんの担当の看護師なんですが…」


「もしかして、Aさんの彼氏さんですか…?」と恐る恐る聞いてくる看護師さん。どうかしたのだろうか、と思いつつも、そうです、と返す。


看護師さんが歩みを止めた。つられて俺も足を止める。


彼女が振り返った。「…ここまで来ていただいたのに本当に申し訳ないのですが」

その時、目の前にあるドアの隣の壁に貼ってある番号は先ほど窓口で聞いたもので、その下には「チョン・A」というプレートが入っていることに気がついた。


…ここに、君がいるんだ。


思わず、ゴクリとつばを飲んだ。


看護師さんに目を向ける。彼女は言いにくそうに、申し訳なさそうに言った。


「…失礼ですが、お名前は?」


「ペ・ジニョンです」


彼女は俺の名前を聞くなり悲しそうな顔をする。どうしたんだろう。


「実は、Aさんからジニョンさんのお見舞いは断ってほしいと言われているんです」


なんとなく想像はついていた。

でも、俺は君に会うためにここに来たんだ。

ここで引き下がるわけには行かない。


「…なんとなく想像はしてました。

でも、俺はAに会いたいんです」


「本当に申し訳ないのですが…

Aさんのお気持ちですので私が勝手に入れるわけには」


「…お願いします」


看護師さんはなかなか引き下がってくれなくて、こんな会話をかれこれ5分弱したと思う。

手遅れなのかも→←ロウソクの火を消すように



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gumi - 真実さん» そういうことを言って頂けて本当に嬉しいです。最近占ツクには全然来れていなくて、久しぶりにここを見に来たのですが嬉しいコメントが来ていてとても心が暖かくなりました。他のも読んでくださったのですか!?ありがとうございます! (2018年11月11日 21時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - ただただ感動しました。こんなに人を泣かされる作品を作れる方は本当にすごいです。他の作品も少し読ませていただいたのですが、全部良くて、また読み返したいなと思います。 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 77640d9d62 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - パジさん» 返信遅くなって申し訳ありません!わー!ありがとうございます!文を書くのは好きなのですが得意な訳では無いので、伝えたいことがきちんと伝わるか心配だったのですが…(><) そんなにたくさんのことを感じていただけたなんて私は幸せものです!ありがとうございます^^ (2018年7月2日 3時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
パジ - はじめまして!全部読みました!結構速い段階から泣きっぱなしでした…なのに読み終わった後は何だか笑顔になれて、私もいつか素敵な人に合えるのかなとか、もっと家族や友達を大切にしようと思えるような、素敵なお話だと思いました。 (2018年6月26日 23時) (レス) id: 85af0eaaac (このIDを非表示/違反報告)
gumi - KooKさん» わー!すごい嬉しいです!!全部読んでくださったのですか!?ありがとうございます!! (2018年4月28日 23時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:gumi | 作成日時:2018年2月9日 16時

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