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>Fukazawa side.
『………星、すげぇな、』
酔っ払ってふらつく足でなんとか歩きながら、見慣れた夜空を見上げる。
…あ、やべ、
酔ってる時にこの角度は気持ち悪いかも。
一瞬頭がぐわんと揺れて、俺は少し頭の角度を戻した。
横に並んで歩いていた照が「あぁ、たしかに。」と俺の言葉に顔を上げる。
一つ、二つ、三つ。
明るいネオンの中でも見えるくらい、今日は星がたくさん出ている。
冬は空気が冷たいから星が綺麗に見えるって、昔誰かが俺に言ったな、そういや。
誰だっけ、あ、……Aか。
あいつが高校の時、試合の帰り道によく言ってた。
佐久間と俺と３人で並んで、何度も見上げた星空は今もずっと綺麗なままだ。
Aは佐久間のことを忘れられないで、ずっと引きずってるままだと思っていたけど、……もう佐久間のことは忘れられたのかな。
俺を好きになってくれたってことは、そういうことだと思っていいんだよな？
「ふっか、」
夜空を見上げたまま、とぼとぼ歩く俺の足は照の声によって止まった。
「もし、もしもお前がAを手放すようなことがあったら、」
『待って、なんで俺から手放す前提なんだよ、』
「Aは絶対お前以外のことは好きにならないから。もしあるとしたらふっかからだろ、」
『ないわ！』
離すわけねーだろ。
てかAが別れてって言っても離さねぇ。
…まだ付き合ってもいないけど。
「まあ、もしそんなことがあった時にはお前のことぶん殴って、今度こそ俺が貰うから。」
"俺だけじゃなくて、後ろにはいっぱいいるんだよ、あいつを狙ってるやつが。"
そう言って照はくしゃっとした笑みを浮かべた。
いっぱい、か。
やっぱ目黒くんだけじゃねーよな。
……まあ誰にも譲る気はないけれど。
「…だから絶対捕まえろよ。んで、絶対離すな。」
照はそう言って、俺の背中をバシッと叩いた。
突然のそれに少しだけバランスを崩した俺は、「あっぶね、」とよろけて絡まりそうになった足を動かしてなんとかバランスをとる。
そんな俺を見て、照が笑い声を上げて。
『離さねーよ、絶対。』
俺はもう一度夜空に視線を移して、そして息を吐く。
完全にクリスマスムード一色になった街の中で、吐き出した息は白く浮かんで消えた。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
