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「ふっかはお前のこと好きだよ。」
その言葉に一瞬びっくりして、
頭で意味を理解したあと、私の口から笑いが溢れる。
『そりゃ好きじゃなきゃ、こんなふうにずっと一緒にいないでしょ。親友だもん、私たち。』
嫌いな人間とずっといるなんて無理だ。
ふっかは私のこと好きだと思う。likeの方で。
「…いやそうじゃなくて、」
『ありがと、励ましてくれてるんだよね？いやー、頑張らないとな。』
涙で濡れた顔を手で拭って、照の方を向けば、
「……はぁ、」
『え、なに、』
彼は深いため息をついて、苦笑いして立ち上がる。
ぐしゃぐしゃと私の頭を撫でて、くしゃっとした笑みを向けた。
「もう遅いから送ってくよ、家まで。」
『え、いいよ。照が帰るの遅くなっちゃう。』
ボーッとしてたらもう時計の針は11時を越えてる。
「1人で帰してなんかあったら俺一生後悔すんじゃん、」
『んな大袈裟な。大丈夫だよ、なんかあっても家までだったらなんとか帰れるはず。』
あははと笑えば、照がつんっと私のおでこをついた。
「なんかあったらダメなんだよ。」
多分今日は私が散々泣きまくったから、照は私を守らないといけないってモードに入ったんだろうな。
年下に守られるってどういうことなの、私。
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「A、」
家までの道、隣で歩幅を合わせる照が、夜空のてっぺん辺りに浮かぶ丸い月を見ながら私の名前を呼んだ。
『ん？』
「さっきの高校時代の話だけどさ、」
しんと静かな住宅街の中、無意識に蹴っていた小石がコロコロと転がっていく音がする。
「…Aはその佐久間って人にずっと罪悪感を抱えたままなのかもしれないけどさ、」
ブーツの先を眺めてた私は、佐久間という言葉に顔を上げた。
「その人はAの中で、自分の記憶がツラいものってのは悲しいんじゃないかな。」
「楽しかった時間もあったんでしょ？だったらそっちを覚えてて欲しいと思う。」
楽しかった時間。
思い返せば沢山あって、
辛かった記憶に隠れて忘れてたそれらを、照の言葉で思い出した。
『…そう、だね。いっぱいあった。楽しかったよ、あの頃。』
放課後に一緒に甘いもの食べに行ったり、遊びに行ったり。
佐久間がくれた思い出は、楽しいものも沢山あった。
『…ありがと。照のおかげで思い出せた。』
それを思い出せたことが嬉しくてそう言えば、照は私に優しく微笑んだ。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
