青いWalkure1[マクロスΔ] (ページ46)

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歌を見つけてページ46

マス「……………！！」

うた。歌。そう、歌だ。マステラは理解した。

マス「っ…！そう、そう…ですよね…」
マス「歌わ…なきゃ…！！」

もうククリムが「何」なのかは二人とも分かっている。
今のククリムには、歌が必要だ。

マス「大丈夫…大丈夫…っ！」

マステラはトトを見た。
トトは動かないがまだ息はある。助かる。

マス「助ける！！」

マステラは、フレイアのプレイヤーにあった曲を歌う。
ワルキューレの歌だ。

彼女の歌はとても響いた。自分でも、この声は自信があった。

ｩｳﾞ………！！！！ｯｩ…！ｯｶﾞｧ…！ｯ

ククリムは苦しんでいる、が、動きはあまり止まらない。

マス「っ……ククリムさん……っ！」

合間に彼女の名を呼んだが、ククリムは攻撃の意思を見せる。

マス(どうして………どうして？私の歌は……駄目なの………？)
マス(駄目な歌なの……………)

『お前さえいなければ！！！！』

マス「っっ！！！！！」

脳裏によぎった言葉のせいでマステラの歌は止まってしまった。

マス「っあ」

ククリムはその隙を見たのか、倒れているトトに向かっていく。

マス「……っっ！？！？ま、待って！！！」

『い、やっ………！！！やﾞっっ…だぁﾞ…！！！』

ククリムは叫び声をあげ、トトに殴りかかった。

マス「っっっ！！！！」

歌は、未来をくれるのよ。

ﾄﾞｺﾞｯｯｯｯｯ

また、鈍い音がした。

ククリムは自分の拳を見る。

赤くない。

マス「っはぁーーーっ…はぁーーーっ…！！」
マス「……っ！！げほ、っがはっ……！」

マステラは、トトをしっかりと抱きしめた。
そして、大粒の涙がこぼれる。
トトは、少し動いた。

マス「…歌は、……私の歌は……役に立たない…」
マス「っでも！！」

マス「歌う………！！絶対に！」
マス「守るの！！！！！！！！」

マス「もう！！！！私だけの歌じゃ！！ないから！」

マス「この歌を！！！！！！！！！！信じてくれる人達のために！！！！！！」

ククリムは、一際大きな声をあげて、またこちらに走ってきた。
もう、マステラ先程のようにトトを抱きあげ走る力はない。

マス「っぐっ……ぅ……！！」

マステラの目からまた大きな雫が落ちる。

マス(もう、駄目)

瞬間、その場が紫色に光り輝いた。

マス「っ…！？！？」

聞き慣れた声が聞こえる。

「見つけたのね、歌を」