女医 ページ23
マステラは少し血に染まった自分の手を見た。
マス(…あのウミネコが助からなかったら?)
マス(私は…何も…)
マス(出来なかった事に…なる)
マス「…お願い…」
マステラはただただ祈るしかなかった。
数時間が経ったとき、さっきの女性達が手術室から出てきた。
マス「…あ…」
マステラはもう大きな声が出なかった。 それもその筈、もう彼女達の周りには誰も居なくなっていた。
知らず知らずの内に、外は真っ暗になっていたのだ。 もうかなりの時間が経過していた事になる。
マス「う…ウミネコは…」
女性は俯いていた。隣にいるククリムと呼ばれる女性は目を閉じ、ため息を吐いていた。
明らかに良い雰囲気ではなかった。
マス「…そ…そんな…まさか…」
もう涙が溢れだしそうになった。体がフラフラとして、視界がグラッと歪んだ。
その時、
「ごめんなさい!!!!!!!!!」
女性が土下座をした。
マス「…ど…どういうことですか…?やっぱり…あのウミネコは…!」
より一層体に不調が現れる。
「そういう事じゃない」
ククリムが初めて口を開いた。
マス「え…?」
マステラは直ぐに理解出来なかった。
女性は未だに土下座中だ。
また、ククリムがため息をつき、話し出す。
「あのウミネコは助かってる。心配要らないよ。」
マス「ほ…本当…ですか…!?」
「うん、今は寝てるし、体調も安定してるから。」
マス「………!!」
マステラはへたりこんでしまった。
「!?だ、大丈夫!?」
ククリムが心配してくれたが、そんな声はマステラには届かなかった。
マス「…良かったぁ…」
マステラは泣きながらそう言うだけだった。
ククリムは、その様子を暫く見守り、その後に手を貸した。
マステラはその手を借りて立ち上がる。
マス「…ありがとう…ございまず…グスッ…」
「…ティッシュもいるね」
マス「あれ…」
「どうしたの?」
マス「…この人…てっきりウミネコが助からなかったから土下座してるんだと思ってたんですけど…」
マス「助かったのなら何で…?」
ククリムがまたまたため息をついた。どうやらこれが彼女の癖らしい。
「多分ね…」
ククリムがそう言った途端、女性が土下座を止めてマステラの手を握る。
「っっっっっ私!!!!!!!謝らなきゃいけないの!!!!!!」
「あなたに!!!!!!」
マス「…はぁ?」
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ちゃまろ。 - ありがとうございます〜! (2019年10月20日 16時) (レス) id: dc15b20d89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - めっちゃ面白いです! (2019年8月23日 0時) (レス) id: cf65e5d56e (このIDを非表示/違反報告)
ちゃまろ。 - なんかバグって更新されてませんでした…すいません! (2019年6月16日 13時) (レス) id: dc15b20d89 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃまろ。 - 更新めちゃめちゃ遅れましたすいません!! (2019年4月24日 0時) (レス) id: dc15b20d89 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃまろ。 - ありがとうございます…!!! (2019年3月19日 22時) (レス) id: 4a47a240b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃまろ。 | 作成日時:2018年7月26日 18時