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ーーーーーーーAsideーーーーーーー

ストンッと教団の一番高い所に着地する。

何時から僕は『守護者』としか呼ばれなくなったんだっけ…
なぜあの時自分を犠牲にしてでも教団の人達を助けなかったのか…

1人になるとどうしても考えてしまう

手に持ったままの刀を元の形に戻す。
円月輪の形に戻りソッ…と円形の刃をなぞる。

…結局僕は自分が大事だったのか『守護者』失格だよね。笑っちゃう

ーカツ…カツ…ー

珍しいな。こんなところに誰か来るなんて。

「おい。」

神田だった。

A「珍しいね。こんなところに来るなんて」

膝に載せている円月輪から目を離し神田を見据える
何時も教団中から向けられる視線と変わらない為怯えることも無い。
お互い無口な為シン…とした時間が続く。

A「『守護者』なんて大層な立場なんて無かったら名前呼んでもらえたのかな…」

ついポロリと零した自分の内に仕舞っていた疑問
Aではなく『守護者』と呼ばれる辛さ。
『守護者』と呼ばれる度に自分を否定されるような気分になる。
そんな気分を味わうようになって数年。
段々麻痺してくる辛さのせいで名前を呼んでくれることはもう無いんだと諦めからの疑問。
今更神田の答えにも期待はしていない。

神田「…さぁな」

否定も肯定もしない答え
神田の優しさなのかそうじゃないのか。
僕には真意はわからない。

神田の方を見てみると月明かりに照らされ風に漂う神田の長い髪に目を奪われる。
不意にも綺麗だと思ってしまった。


暫く再びシン…とした時が流れる
その空気は嫌なものではなくて

寧ろ

心地の良いものだったり…するかもしれない。

感じたことのない感覚で戸惑う


A「任務終わったばっかりなんでしょ?こんなところに居たら疲れなんて取れないよ」

戸惑ってしまった挙句、突き放すような声掛けしか出来ず気まずくなってしまう。


神田「…そうだな」

一言だけ呟くと元きた道を戻っていってしまう神田。

A「…ごめんね」

神田に聞こえることもなく虚しく消える謝罪。
自分でも知らない内に僕は辛いという感情と共に【人との関わり方】も解らなくなり始めていた。

ーこのまま全ての感情が麻痺してしまえば楽なんだろうな…ー


先ほど神田の髪を靡かせて居た風はいつの間にか冷たく身を刺すような風へと代わり、溜息を1つ吐き雑念を振り払うかのように寒空の元1人今夜も脅威を振り払う盾となるのだった

ーAsideendー

轆→←纓



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設定タグ:D.gray-man , シリアス , 神田ユウ   
作品ジャンル:アニメ
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伊東 灯 - 病葉ななみんさん» 頑張ってくださいね!(*^^*) (2016年10月24日 23時) (レス) id: f526fe80d2 (このIDを非表示/違反報告)
病葉ななみん(プロフ) - 伊東 灯さん» 応援ありがとうございます!拙い文章で、うまく描写出来るかも不安ですがよろしくお願いします(´∀`) (2016年10月24日 18時) (レス) id: 9aa0936552 (このIDを非表示/違反報告)
伊東 灯 - すでに心をガッシリ捕まれました…!続き楽しみにしてます! (2016年10月22日 22時) (レス) id: f526fe80d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病葉ななみん | 作成日時:2016年10月12日 7時

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