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私の名前は浜崎心春。17歳の高校2年生。
学校に行く歳だけれど、『ある理由』で行っていない。
つまりニートだ。毎日だらだらと生活をしている。このままじゃダメだと分かっているが、どうも学校に行く勇気が出ない。
「心春。話があるんだけど、リビングに来てくれない?」
2階にある自分の部屋のベットの上で漫画を読んでいると、階段下の方で母が私を呼んだ。
「はーい、今行く」
そう返事をしてリビングに向かおうにも、足が重い。今日も又、私が学校に行かない理由を問うのだろう。そう思うと母の下へ行きたくなかった。
「お母さん、あなたの力になりたいの」
この言葉を聞くのは、何回目になるだろうか。
「心春がどうしたいのか知りたいな。」
そんな優しい声で訊いてこないでよ。
そう思いながらも、いつも10分ほど黙っていれば終わるこの拷問のような時間が早く過ぎないかと、時計を見る。
まだ3分しか経っていない。
話せば解決するのだろうけど、私自身が『あの事実』を受け止めてしまうということを、許せないのかもしれない。
それに、お母さんに軽蔑されるかもしれない。嫌われるかもしれない。そんなの、絶対に嫌だ。
「もしこのまま、心春が学校に行かないんだったらさ……」
私を捨てる? 無理矢理学校に行かせる? 母の次の言葉に嫌な予感しかしなくて、私は目を瞑り、顔を伏せる。
「……仕事、手伝ってもらうからね」
「え……?」
予想外の言葉に、私は驚きを隠せなかった。
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コリカ(プロフ) - おもしろかったです! (2015年8月12日 16時) (レス) id: e9b0e62f7b (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ丸(プロフ) - おめでとうございます! (2015年3月7日 22時) (レス) id: f8a3f7003f (このIDを非表示/違反報告)
piki(プロフ) - ランキングに載ったのかな? 189位だけどうれしいです! ありがとうございます! (2015年3月7日 15時) (レス) id: 1e3f73b742 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ丸(プロフ) - さすがっす! これからもがんばってー! (2015年3月2日 16時) (レス) id: f8a3f7003f (このIDを非表示/違反報告)
修行中のカラス(プロフ) - やっぱうまいね、最高に面白いよ (2015年1月27日 19時) (レス) id: 80bac12f07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:piki | 作成日時:2015年1月11日 15時