22話 ページ22
Aが目を覚ますとベッドのそばの椅子で読書をする兄がいた。
「あれ……お兄様…」
「あぁ、A目が覚めたか。庭で眠っていたようだから運んだんだ。気分はどうだ？痛いところは？」
そう言うとディーノはベッドの端に座りAの頭をそっと撫でた。
「え…庭で？どうして庭にいたのかしら…それに少し体が痛いわ」
「庭で読書でもするつもりだったんじゃあないか？そばに本が落ちていたよ。」
「そうかも。最近物忘れがひどいの…ぽっかり記憶が抜けるのよ。」
「きっと疲れているんだ。ゆっくり休むといい、何かあったら広間にいるから呼んでくれ。」
本を閉じAの枕元に置く。
おやすみ、とAの額にキスをしてディーノは部屋を出て行った。
「よし…」
ディーノの足音が広間へ向かったことを確認するとAはベッドから出てドレッサーの前へ立つ。
これはもう彼女の日課となりつつあった。
そしてドレッサーの前でシャツの裾をめくりあげる。
すると、鏡に映る腹部の透きとおった白い肌に黒いペンで“日記”と書かれていた。
Aは急いで机の引き出しから日記を取り出す。
その日記にはパンナコッタ・フーゴのこと、彼との関係、今自分の置かれている状況が詳しく書き記されていた。
「また記憶を消されたんだわ……」
記憶を消されるのはもう何度目かわからない。
「やっぱり行動を起こさなきゃ…いつまでもこのままではいられないわ！」
軽く身なりを整え靴を履き直す。
そっと部屋を抜け出す。
足音を立てずに…
広間に兄がいることを確認し、バレないように静かに家を出た。
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迷子(プロフ) - 不登校の自殺志願者さん» お返事遅くなりました。当作品を読んでいただき誠にありがとうございます。貴重なご意見として検討いたします。公開の際はアナザーストーリーの短編集等の形式で公開させていただくことになると思います。是非これからも応援よろしくお願いします！ (2020年5月2日 6時) (
レス) id: 7331136d01 (このIDを非表示/違反報告)
不登校の自殺志願者 - ハッピーエンド的なのが欲しいです！！夢主のお兄さんがブラコンで、でも、夢主の幸せを心から願ってて、フーゴが義兄さんって呼んで、夢主の兄がフーゴのことをフーゴ君ってよぶ、別の未来が欲しい！！(願望) (2019年4月12日 13時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
迷子(プロフ) - ナンテコッタのパンナコッタさん» ありがとうございます！応援とても嬉しいです。新作の方がエラー(？)か何かで編集できず止むを得ず削除させていただきました。申し訳ありません。また書き直します！よろしくお願いします。 (2018年3月18日 22時) (レス) id: 05f44d08be (このIDを非表示/違反報告)
ナンテコッタのパンナコッタ - 完結おめでとうございます！第三部完ｯのズィーズィー(？)も驚いています！暗殺チームの新作の小説も読みました！暗殺チームが好きなので嬉しいです！これからは暗殺チームの方で応援しますね！ (2018年2月20日 23時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
迷子(プロフ) - REVOLVERさん» 愛が溢れてますね！？素敵なフーゴをお届けできるように頑張ります！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年1月13日 20時) (レス) id: 05f44d08be (このIDを非表示/違反報告)
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