恋の病、発症しました【恋の病と野郎組】

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結局今日は机の中、ロッカーの中、靴の中。

あらゆる所に悪口が書かれたメモが入っていて、どこに行くにもビクビクして仕方なかった。

“男好き”と書かれていたメモの言葉を気にして、放課後の野郎組の教室に行かなかったし。

お兄ちゃんや先輩達からたくさんメッセージが入っていたけどなんて返したらいいか分からなくて未読無視のまま。









家に帰って、勉強でもして気を紛らわせようと教科書を開く。

すると、ヒラヒラと紙が落ちてきた。

まさか、と思って恐る恐る見てみると、“消えろ”の文字。

あまりにも陰湿で、もう嫌になってぐしゃぐしゃに丸めた紙を壁に投げつけた。








一条「Aー」

A「きゃ…っ」

一条「え、何どうした」

A「な、何でもない！ノックくらいしてよ」

一条「悪ぃ。なぁ、今日どうした？連絡もしねぇで帰るし、朝から様子変だぞ」

A「何でもないってば、出てって」







話してるとバレちゃいそうで、お兄ちゃんの肩を押す。








一条「は、え、マジでどうした」

A「何もない！」








お兄ちゃんの肩をボン、と押して部屋から追い出すとすぐにドアと鍵を閉めた。

ドンドンとドアを叩く音が聞こえる。









一条「おい！A！開けろA！」

A「うるさい！ほっといて！」









生まれて初めて、お兄ちゃんに暴言を吐いた気がする。

でもそれくらい今日のことは怖くて、そのままベッドに入って寝た。









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